長崎画像セミナーで、お話をさせていただきました。
このセミナーは3回めで、学生や初学者を対象に行う4時間の特別授業です。今回はMRIを取り扱うということで、上谷雅孝教授、また担当の林秀行先生にお招きをいただきまして2回の講演をさせていただきました。准教授の坂本一郎先生と、教授の上谷先生に座長をしていただき大変光栄です。大変多くのみなさんにお越しいただきまして、本当に盛り上がりました。厚く御礼を申し上げます。
内容は
・基礎編:MRIの原理(スピンの挙動)+「MRI自由自在」(緩和/T1WI,T2WI, FS,FLAIR,T2*WI)
・応用編:GradientとDWI, PC-MRA, Cine MRI
が予定されていたのですが、
MRIの原理を話すと、どうしても眠たくなりますので、こんな( )つきのワークを作って、6〜7分ごとに記入をしてもらったり、
会場の若い先生と問答をしたりして緊張感をもっていただいたり、
ちょっと関係ないおもしろ話を入れたりして、リフレッシュしていただきながら行いました。
新しいタイプのアドリブ授業
そのほかに飛び入り的な感じで新しいタイプの授業ができました。
放射線科の若い先生方が解説してくれた典型症例のスライドを再掲示していただき、「どんな技術で撮影されているのか」「どんな追加撮影や、後処理ができるのか」をアドリブで解説させていただだけたのです。
自分としてはこれがすごく良かったです!今は、どうしてもルーチン撮影された画像(のみ)を受け取り、そこから分かるだけの範囲を読影するスタイルが主流となっています。私はこれを「受動的読影」と呼んでいます。
しかし、MRIは、撮影している途中に、途中まで撮影された画像をみて、追加撮影することで情報を積極的に得て診断することができるのです。これを行うために、脂肪抑制の特性や、T1 shortening, T2 shortening, Flow phenomenonなど、超基本的な知識ですらとても役立ちます。手前味噌になりますけれど、これには「MRI自由自在」を読んでいただくのが一番の早道です。
症例のスライドを用いて、こういった面の解説ができたのですが、このような機会をいただけたからこそ生まれた新しい授業だと思います。とてもありがたく思っております。これからに利用していきたいと思います。とくに、日医放の秋季大会では、高橋光幸さん(横浜栄共済病院・技師長)とペアで講演をすることになっており、今回のことを参考に内容を組み立てたいと思います。
終わったあとには質問もいただき、大変教師冥利に尽きました。私は、MRI撮像担当技師と、読影(のみに偏らない)医師が連携することが、放射線科としてとても重要だと考えております。ぜひ技師の皆さんは、若手医師を誘って夜に楽しい実験をしていただき、また読影医の皆さんは、日中に読影端末にいるだけでなく、MRスキャナーも覗いて、お互いの良いところ(撮像技術と診断知識)の交流をしていただきたく思います。
懇親会
その後は医局の先生方と、めずらしく2次会までお伺いしてしまい最後はヘロヘロになりました。
前教授の林邦昭先生に、先生がボランティアで作っておられる外国人用英語長崎ガイド(改定されたばかり)を頂きました!
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