Time-SLIP法における唾液腺評価

唾液腺は、耳下腺、顎下腺、舌下腺と小唾液腺から構成される唾液分泌器官で、その導管は口腔に開口しています。人の唾液は、1日1ℓほど分泌され、常に口腔内を湿潤させて様々な病態から人体を守っています。
唾液分泌の低下はシェーグレン症候群や、肝硬変、糖尿病などの副作用として生じ、嚥下障害や咀嚼障害、味覚障害などが起こったり、う蝕や歯周疾患など口腔内環境を悪くさせてしまいます。
唾液の量は、顎下腺で60%、耳下腺で25%、舌下腺・小唾液腺で15%と言われています。従来、分泌量および導管の変化などをガムテストや唾液腺造影(X線透視下)で行ってきました。今回、造影剤を
使用せず、非造影MRIにて導管の評価が可能かを試みました。

唾液の流れをMRI検査にて評価する!

目的は、MRIで非造影で唾液腺の描出を行い、リアルタイムに観察することです。

撮像手順を示します。唾液腺の位置を把握するために、STIR で Axial 像を得ます。唾液腺が走行している場所をTargetとし、Hydrographyの条件で撮像します。

下図の画像が得られます。
25

次に、唾液の流れを見るために Time-SLIP 法を併用し cine 画像表示を行う方法を考えます。
黄色い枠がスライス面です。唾液腺の根本になる場所に、Time-SLIPパルス(青い枠)を設定します。
21

8sec間隔で20回連続撮像を行いました。また、唾液の流れが遅いことを想定しBBTI=2000msとすることでその流れが描出できました。
分かりやすいように、Fusionさせてあります。
図12

口腔内にクエン酸溶液を注入すると唾液が多くでるため、描出しやすくなります!
22

唾液腺の画像検査は、透視下にて口腔内の導管開口部よりカテーテルを挿入し造影剤を注入して行いますが、この方法は、唾液腺の形態評価や導管の走行異常、狭窄の有無などの病態確認などを行うが侵襲的に行うことができる、非造影検査です!

動画を提示します

ライター紹介

小泉 達也 (順天堂大学医学部附属浦安病院)
大嫌いだったMRIの担当者になって早3年。早く諸先輩方に追いつけるよう藻掻いていますが、知れば知るほど更にわからなくなるMRIの奥深さに毎日頭を悩ませています。
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