みなさん、「GEのMRI」って言ったらどんな言葉を思い浮かべますか?
SIGNA Returns
・・・絶対、「SIGNA」ですよね。
Discovery MR750wとか、なんじゃその 「発見! 750(笑)」 みたいなチャラチャラしたネーミングはっ! って憤懣やるかたナイ人もいるんじゃないでしょうか。かく言うワタクシめも、獨協大学で島津のSMT-150Xを使った後のマシンは、ピカピカの、SIGNA Advantage 1.5T (Independent Console付き)でした!あの、未来的なコンソール。オレンジに光るタッチスクリーンディスプレイ (1990年!)の超絶的カッコよさ。最新鋭の宇宙船みたいでときめき、操作している自分に陶酔すら感じたものです。そのSIGNAが、いつしか、パソコンっぽいコンソールになり、SIGNAの名前も消え・・・・ てはいけない!ってことで、今回発表された新しいマシン3台は、「SIGNA Returns」と銘打って、「SIGNA」の名前が冠されたのです。きっとSigna甲子園の高橋光幸さんが涙を流して喜ぶことだろう (^^)
SIGNA Pioneer
最初のマシンは、SIGNA Pioneerです。以前のHDeのように、日本(の日野)の部隊で作られたらしいです。・・・ということは省スペース。
写真のように、奥行方向の飛び出し(extended bridgeというそうです)が短く、45cmです。3Tなのに、29平方メートルの空間に入るらしい。さすが日本の設計。横っ腹のデザインは、750wとはかなり違っています。
GEのMRIポートフォリオでいくと、最近はハイエンドがDiscovery、パフォーマンスがOptima、普及型がBrivo(ブリーボ)と呼ばれていましたが、SIGNA Pioneerは、ハイエンドに相当する機種で、既報のMAGiCが搭載されます。
MAGiCでは、プリセットメニューで計算する画像のパラメーター(Viewpoint(s)と呼ばれているらしい)を入力しておけば、自動的に欲しいコントラストが作成されます。
それから、これは日本というよりも米国の都合でしょうが、天板の左右径が長く、56cmもあるそうで、横幅のある人も、腕を横に置いて撮影ができます。内海さんがiPadをかざしてくれました。なお、頭部コイルと、GEM anterior array (AA) コイルはP1〜P4まである天板スロットに接続できます。
SIGNA PET/MR
これは今回FDAのapprovalを取得できたので、売ることができます。MRI部分は750wがベースで、PETは半導体検出器(SiPM; Silicon Photo Multiplier)が付いています。
最大の特長はTime of Flight計算ができること、とのことでした。SNRが良いのですね。Axial FOV(PETでは頭尾方向の長さのことを言う)は25cmとかなり長いです。
それから写真のように、Posteriorコイルは天板埋め込みではなくて、ガントリ背面埋め込みになっています。
天板埋め込みだと、Posterior コイルが動くことになるので、検出器と干渉するので、それを防止するための措置だそうです。またattenuation correctionも正確になる効果があるとのこと。
天板がそうしたら薄いのかな〜(身体とコイルの間の距離を短く保つために)と思って見てみたのですが、こんなふうにすごく薄くなっていました。
SIGNA Explorer
SIGNA Explorerは、ハイエンド相当機種です。60cm standard boreです。MAGiCは搭載されませんが、Silent ScanやPROMO 3D、FOCUSはできるとのこと。
DV 25.0
新しいソフトウエアバージョンDV 25.0についても少し聞いてきました。
昨年、DV 24で搭載の
(1) PB (Pencil Beam) Navigation
(2) 3D PROMO
(3) FOCUS Diffuion
に加え、今年は2つの新しいシークエンスが加わります。
Turbo LAVA
ひとつめはTurbo LAVAです。SMASH型のparallel imaging (ARC)2×2 factorを用いて高速にLAVAが撮れます。Turbo LAVA FLexでは、2point DIXONで脂肪あり・なし画像が得られます。
DISCO
もうひとつがDISCOです。これはMRAにおけるTRICSと同じような感じで、ダイナミック撮影用に開発されたもののようです。k-spaceのサンプリングが、少し異なるようでした。
このように、腹部のダイナミック3D撮影(Navigator コンパチなのでNon breath-holdも可能)に使えます。
以上、GEのMRI紹介でした!
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。