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ITEM2015(1) 日立メディコブース
- 2015/4/19
- 学会報告, 富士フイルム(旧日立)
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日立メディコブースを訪れました。対応してくださったのは、元札幌医大の2人、原田さんと白勢さんでした。お2人とも診療放射線技師さんで、御高名な方です。原田さんは数年前に、白勢さんは最近異動したばかりということでした。私とは旧知の仲で、共にGEユーザでしたので、面白い光景でした。今回は日立の新しいアプリケーションや画像群を沢山みせてくださいました。
モックアップ展示はOVAL TRILLIUM(3T装置)です。横幅74cm、縦幅65cmです。楕円形なので開口径はとても広く感じます。皆さんご承知のごとくワイドボアなので、B1を均一にさせるために4chの送信技術を使っています。
寝台部分は他社と比べて幅が広いということでした。そのため、手を身体の横に下ろした状態でも、確実に患者さんをガントリー内外に移動させることができます。また横方向に余裕があるため、四肢などの撮影部位をなるべく磁場中心寄りに設定できるとのことでした。
OVAL type ORIGIN5というversionです。
まず注目は、『ALL Round RADAR』。日立メディコの体動補正技術です。
われわれ現場の技師は、体動補正技術に関して強い関心を持っています。高齢の受診者が増えてきているので、患者の身体が動くことを前提にした撮影法を前提にすべきだと感じています。「通常のcartesian撮影で動いてしまった→撮影直しをする」という流れには決別して、こういった撮影をルーチンで使うべきだと感じています。DWI-EPIには適用できませんが、それ以外のほとんどのシークエンスでもこのRADARが使えるようになったということでした。これは絶対欲しい技術ですよね。SE法でも使えますしね。
頭部の各撮影群のcartesianとRADARとの比較 T1W,T2W,FLAIRになんとGE法のT2*WIまでRADARで撮影できます。これは凄く欲しいシークエンスです。
とくに強調したいのは、3D-TOF法にもRADARが使えるようになったとのことです。急性期脳梗塞を撮影している病院の技師さんは、左の画像のような経験はありますよね。患者さんが動いてしまうと位相分散とモーションアーチファクトでこのように不鮮明な画像になってしまいます。そこでRADARです。少々の動きなら、このように綺麗に撮影できるというわけです。撮影時間も同じですし、これはマルチスラブ法(3断面結合)ということ末梢血管まできれいに見えます。
昨年もあったのですが、日立はいち早くDKIの処理画像を実現しています。
文献での撮像条件では30軸印加6種類のb値となり撮影時間は33分だそうです。日立では20軸印加3種類のb値を使うことで、同等に近い品質で9分の撮影で可能であるということでした。
カラーマップ左から正常、パーキンソン病、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺の画像です。中脳被蓋:MBTと脳橋:PCTの比をとることで多系統萎縮症で有意に上昇、進行性核上性麻痺で有意に減少という結果を得られているということでした。
BeamSATの技術も頭部のTOFばかりでなく、今度は腹部でリサーチをおこなうということでした。こちらではBeamSATをSpVに印加して、SMVのみからの支配血管を描出する技術です。他社にない独特なアプローチです。
3TでのFSE 2pointDixon法も可能だとのことでした。左T2強調画像、T1強調画像Dixon Water Image, In phase Image, Out of phase Imageです。もうこの頸部領域ではFSEで撮影できることは必須です。
IsoFSE法です。いわゆるCUBE, VISTA、SPACEといったような撮像法です。1mmのisoで撮影できています。STIR法が使えます。左視神経炎で通常は冠状断で左右を比較することで、病変を明瞭にしますが、この撮影ではMPRを使った横断像ベースで炎症を綺麗に描出することが可能です。極めて綺麗ですね。
こちらはFLAIRの画像です。左の動眼神経炎を綺麗に描出しています。ちょっと興奮してしまいました。素晴らしい画像です。
日立もソフト(シーケンスで)傾斜磁場のスイッチを緩やかにする静音化シーケンスに取り組んでいます。G社のサイレントほどではないのですが、かなり音は小さくなります。こちらも驚きでしたね。撮影時間も延長させない。また画質、コントラストを損なわない。そんな工夫をしていました。期待できますね。日立ブースMRの情報でした。
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