RADっていいとも 素敵な仲間とのペンリレー(80)大塚 洋和

はじめに

鹿児島大学病院に勤務しております大塚洋和(オオツカヒロカズ)と申します。九州大学病院の西川啓さんからご指名いただき、この場で自己紹介できることを大変光栄に感じております。西川さんには学生時代の病院実習でMRIをご指導いただいて以来、鹿児島大学病院に入職してからも、九州地域のMRI研究会やユーザー会を通じて大変お世話になっております。

自己紹介

鹿児島県霧島市の出身で、小中高と運動部に所属、高校で始めたハンドボールを大学でも部活で継続し、体育会系の道を歩んできました。2011年に九州大学を卒業後、鹿児島大学病院に入職し、今年で技師歴は15年目になります。入職後は一般撮影、CT、血管造影、RI、放射線治療を経験して5年目からMRIに勤務配置されました。この頃、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科に社会人入学し、日常のMRI業務だけではなく研究にも携わりながら、今年でMRI歴は10年目に突入しました。

Fig.1 鹿児島県最大のお祭りであるおはら祭で後輩たちと(筆者は前列左から2番目)

趣味

趣味はイカ釣りで、鹿児島県は大型のイカ(離島ではレッドモンスターと言われるデカイカ)が釣れる名所として知られています。鹿児島県は地理的にも錦江湾や東シナ海、太平洋と周りが海に囲まれているため釣り好きの方にはたまらない夢のような場所です。私は特にエギングやヤエン釣りでイカを狙っており、朝方にエギング、夕方から夜中にかけてヤエン釣りに行ったりしています(最近はあまり行けてないですが…)。エギングでは、エギという疑似餌をいかに餌のように動かす技術も大事ですが、多種多様なエギの種類の中から天候や状況に応じて、どのエギを選択するかのプロセスも大変重要な要素になります。それらの技術と選択によって釣果が決まるため、イカにエギを抱かすかのプロセスが難しいですが、逆に面白いところでもあります。一方、ヤエン釣りでは餌のアジやボラを泳がせて、その餌をイカが掴んだ瞬間からイカとのやりとり(駆け引き)が始まります。餌に夢中なイカを出来るだけ手繰り寄せて、最後は釣り糸にヤエンという針をセットして、糸をレールにしてヤエンを滑らせてイカをひっかけるという釣法になりますが、イカが餌を食べ始めた瞬間から始まるイカとのやりとりがエギングとはまた違った面白さのあるとても面白い釣りです。時々イカではない大物を釣ることもありますが…(笑)

この大好きなイカ釣りですがMRIと共通した部分があり、個人的には日頃のMRI撮像に役に立っていると思っています。どのように画像を撮像する(イカを釣る)かは、どのシーケンスを選択し、どのようにパラメータを調整するか(エギの種類や動かし方)にかかっており、その選択次第でMRI画像は様々な結果(釣果)を示してくれます。常に良好な画像を得るために、どのような作戦を立て、どの選択をするか、そしてそれらを理解して使いこなせるまで忍耐強く取り組むことができるかで、MRI画像は様々なコントラストを得ることができる大変面白い分野であると感じています。

Fig.2 筆者とアオリイカin指宿地磯

私とMRIの歴史

私がMRIに着任した当初は3台の装置が稼働しており、最初に操作したMRI装置はSIEMENS社製のTrioでした。その後、PHILIPS社製のIngeniaを操作し、メーカー間での撮像シーケンス名の違いに戸惑う毎日でした。また、その当時の腹部検査の際には撮像パラメータを組みながら、息止めの合図を自分で行う必要があり(今ではオートボイスが当たり前だと思いますが…)、某I先輩の「撮像に追いつかれたら負けやけん」という愛のある一言は良き思い出となっています(笑)。先輩方、そして放射線科の先生方と共同研究を行い、数多くのご指導をいただきながら、JSMRMをはじめとする学会にて数多くの研究発表を経験させていただきました。そして、磁気共鳴専門技術者取得や研究会等々の世話人と多くのMRIに関わる機会をいただき、結果としてMRIの世界(沼)に完全にハマってしまっています。

その後、2018年の放射線部の新棟移設を経て、2025年にMRI装置が4台へ増設となりました。近年、更新した装置にはプロトン以外をイメージングできる多核種イメージングや超高性能高傾斜磁場を搭載した装置が導入され、MRI装置の進化を肌で感じながら、日々格闘しています。

研究面では、昨今臨床研究のハードルが高くなってきているため、自作ファントムでの基礎的な研究に力を入れてきました。日々の臨床検査終了後、電子秤に向き合い、数ミリグラム単位で薬品を調整し、精製水やリン酸バッファー溶液などに溶かし、アガロースで固め、その後試料を固定しながらPVA(洗濯のり)やお米でファントムの周りを満たし、夜な夜な自作ファントムを作成してきたことも良き思い出の一つです(笑)。また最近では、キウイフルーツやバナナなどのフルーツを使ったファントムを作成したりと、様々な自作ファントムをMRI撮像してきました。その結果、ファントム作成のノウハウというものを少し掴んできているような気もしています(勘違いかもしれませんが…笑)。

以上、簡単ではありますが自己紹介といたします。今後も全国のMRI好きな皆様と交流を深め、さまざまな情報を共有しながら、MRIについてより深く学んでいきたいと思っております。鹿児島大学の大塚どん(つかどん)をどうぞよろしくお願いいたします。

Fig.3 筆者とMR7700

最後に

来年10月16~18日に鹿児島で第54回磁気共鳴医学大会が開催されます。ぜひとも学会にご参加していただき、鹿児島の美味しい黒毛和牛や黒豚、鶏刺しといった郷土の料理を楽しんでいただけたらと思っております。マグマのように熱い鹿児島の地で皆様とお会いできること、そしてたくさんの方々のご参加を心よりお待ちしております!!

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Nishikawa Kei九州大学病院 医療技術部 放射線部門

投稿者プロフィール

長崎県五島市出身、九州大学医療技術短期大学部卒
同じ装置を使って、同じ時間をかけて先輩が撮る画像と差がある「なんでや!」と打ちひしがれた時から、MRIの世界に迷い込んでしまいました。知らないことを見つけて解決していくのは楽しいことですね。
趣味はスポーツ全般、プレイから観戦まで。

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