Composing(Stitching)時の輝度補正がADCカラーmapを変えてしまう

研究用DWIBS定量化ソフト BD-Score

今回の内容は、研究用DWIBS定量化ソフトである、BD-Scoreのお話です。
恥ずかしながらつい最近まで気づかずにいた失敗について、皆さんに情報共有したくてご連絡します。

※BD Scoreの詳細ついてはこちら をご覧ください。

上図は、同一患者のデータをBD-Scoreで解析した画面です。
本来であれば右側が正しいのですが、左側のように出力してしまっていました。
両者を見比べてみると、ADCの値が大きく異なっています。

どういうことかというと、各Stationを結合するときの輝度補正に原因がありました。

SIEMENSの装置では、各Stationを自動で結合してくれるオプション機能のAuto Composingがあります。
結合時に、各Stationの感度差を補正するNormalizeフィルターを入れることができるのですが、これを入れることによって、一つのフォルダーに入っている「b=0」と「b=800」の画像を別フォルダーに分けてもくれるので、そのまますぐにMIPが作成できたりと、とても便利なので使用しておりました。
(手動で、Stationごとにb=0とb=800を分けて保存してそれぞれを結合するのは、とても煩雑ですから…)

このあと、BD-Scoreを使って解析するのですが、当初BD-Scoreの方で「b=0」と「b=800」を分ける機能が、当院の装置のデータでうまくできなかったので、MRI装置上で分けてから送信する必要がありました。

このように「輝度補正されb値ごとに分かれたデータ」を使って解析していたのですが、この度、BD-Scoreが修正されて、「b=0」と「b=800」を混合したままBD-Score側で認識して分けてくれるようになったため、そこで気づきました。

当然といえば当然のことなのですが、輝度補正されて信号値が変わってしまっているので、そこから計算されるADC値も変わってしまう…。

(左がオリジナル、右が輝度補正後のb=800の画像。WW/WLをそろえて表示)

「b=0」と「b=800」にそれぞれ異なる補正がされているようで、それをBD-Scoreに送って解析するとADC値が変化してしまうようです。

今まで、ADC値に関してずいぶん過小評価してしまっていました。
施設内で、同一条件で経過を追っているうえでは大きな問題になっていないのですが、「標準化」となると気をつけておかなければいけませんね。

BD-Scoreも薬機の認可申請中と聞いております。
認可されれば、導入される施設も増えてくると思いますが、MRI装置からデータを他の装置に出力して解析するときには、装置側で行われるフィルタリングなどにも、少し気を付ける必要がある…というお話でした。

(使用装置)SIEMENS MAGNETOM Avanto fit 1.5T VE11

▼執筆者紹介

愛知県瀬戸市 公立陶生病院 中央放射線部 中村幸弘 

中村さんは以前に『BD Score proのご紹介』という人気記事も執筆されています。
あわせてぜひチェックしてみてください!

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