今回のRSNAでは立位ができる断層装置を見て回ったのですが、その中で最大の驚きがMobiusという会社の角度可変CTでした。
ボストンを本拠地とするこの会社は、いままでに ario と呼ばれる手術用の大口径CTを作っていました。
口径は107cmあって世界最大とのこと(納入実績は200台余りとのこと)。
Mobius VERSO
その装置のそっくりさんが、角度可変CTになったわけです(arioは32列ですが、VERSOは64列になっています)。
VERSO is OmniAxis CT と書いてあります。Omniとは「全ての」という意味なので、「全角度CT」と訳したほうがいいのかも。
地面に対する角度が変わっていく時、下の支え部分と立柱との連結部分が連携して動きます。まずは動画をご覧いただければと思います(無音声にしました)。
そしてこれは立位でスキャンする時の様子(こちらは音声がでます)。
これにより荷重がかかった状態でのスキャンができます(Weightt bering Scan)。慶応の陣崎先生からすこし聞いていますが、立位で撮ると世界が違う。全く新しい診断学の世界が無限に広がります。
操作卓でボタンを押して角度を変えます。
大口径なので、寝台とCT回転面との角度(通常90度)の可変範囲も大きいように感じました。
いま立位CTは、キヤノンがすごいスペックの開発を終わり、すでに薬事も取れています。このため世界初はキャノンが成し遂げたのですが、こういったコンパクトで角度が変わるものも面白いですよね。
一台欲しいなぁ〜。
なおまだ販売はしていないということでしたし、コンセプトとCGだけなのかもしれません。その点には注意が必要です。
石山大樹先生(イメージガイドで頚椎を矯正する、カイロプラクティック医師)
なお、この会社のことは、米国でカイロプラクティック医をしている石山大樹(Daiki Ishiyama@FaceBook)先生からもたらされました。
石山先生は、カイロプラクティック医の専門分野である、「NUCCA頭頸部専門指導医」をしている大変立派な方です。
石山先生は仕事が忙しく、私に情報を伝えてくれたあとその日は見ることができず病院に戻ったのです。
私は帰国が迫っていましたがこれを目の当たりにすることができました。本当にありがとうございました。
石山先生は、イメージガイド下に、頚椎矯正をするという非常にユニークなアプローチをしています。これにより、非常に精度良く、頚椎の痛みに苦しんでいる患者さんの症状を劇的に改善しているそうです。
ちなみに、僕のように「症状はないけれど、右と左に傾けたときにちょっと違うなぁ(非対称だなぁ)」という人も矯正できて、それをするとすごく日常のパフォーマンスがあがるとのこと。このために定期的に石山先生の病院(シカゴから車で30分のところにあるそうです)を訪れる人も多いとのこと。来年のRSNAではぜひ行って、直してもらおうと思いました!
下の写真は、彼と一緒に「Planmed(プランメド)」というコーンビームCTの会社を訪れたときの写真です。このコーンビームCTで、頚椎のアライメントを立位で撮影できるのです(通常のCTと比較してすこし画質は劣るとのこと)。
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