ITEM2015(5) GEブース

最後はGEブースです。モックアップ展示は今話題のMAGiC(一回の撮像で、後からT1,T2, FLAIR, STIR, PDなどの各画像を作りだすことができる:Synthetic MR)を搭載している3T Signa Pioneerです。GEの清水さんに説明いただきました。ありがとうございました。どのメーカもデザインは本当に素晴らしいものがあります。こちらのPioneerにはGEブースの中でも、かなりの人が集まっていました。人のいないモックアップ撮影は非常に困難でした。しかし、周りの方の協力を得ることができてうまく撮影することができました。

DSC01986ボアの中のライトは現行のDiscovery750wと同じ環境です。両サイド下から照らします。このタイプは少し、ボアの中が暗いと思うのは私だけでしょうか?汎用機であるSignaのように上から照らしたほうが明るく思います。着脱式の寝台でなかったのが個人的に凄く残念に思いました。

DSC01987この黒いラインは漏洩磁場なのか?設置面積だったか?忘れてしまいました。もし設置面積であれば最小で29m2で設置可能です。

DSC01988次に液晶パネルです。現在のDiscoveryではガントリー上部の真ん中にあります。そして、トラックボールで操作します。Pioneerではこのように両サイドに設置してあります。トラックボールではなく、タッチパネルで操作できます。これはとても便利ですね。

DSC01989新しい頭部コイルです。21チャンネルということでした。胸の部分(グレーのところ)が柔らかい材質に変化しました。体が大きな人だと当たって痛くなるのを防ぐためなのかと思いました。

DSC01990RSNAでも設置されていたMAGiCのクイズブース。かなり多くの方がクイズを楽しんでいました。MAGiCを体感したい方はこちらにどうぞ。より詳しいMAGiCの説明は、RSNA2014の高原先生のレポートを読んでください。

DSC01997MAGiCは2D撮影です。この例では4mmスライス厚、25スライス。ASSET(PI)2.2をを用い、5分12秒で撮影します。急性期の脳梗塞を撮影したときのT2強調画像におけるflow voidの評価や、FLAIRのAHIサインがどうなるのか?とても興味があります。Philipsブースでも同様にSynthetic MRとして発表していました。Philipsブースでは、flow voidになりやすいことも耳にしました。

DSC01992オペレーターコンソール上で、様々なコントラストをマウス操作で作成可能です。T2 FLAIRやT1 FLAIR, STIR, PDも作成可能です。画面右では予め設定されたパラメータをPresetすることができます。画面にあるように、自動で最大4つの画像を作り出すことが可能です。

DSC01993画像のようにTR, TEを入力してPresetを作成します。この例ではT2強調画像を作ります。TIの横のボックスをチェックすると、TIも入力可能です。FLAIRおよびSTIRを作りだすことが可能です。

DSC01995シーケンスチャートの一部が公開されていました。皆さんはどのように思いましたか?

DSC01998DSTは最大96chのサーフェスコイルと1chのBody Coilとで信号を同時収集する機能です。最大97chでの受信が可能になります。SNRの上昇に加え、信号強度の均一性(感度補正ではなく、元の信号強度)が向上します。

DSC01999DDIは一つのレシーバに対して一つの高性能アンプ&デジタイザーを搭載する機能です。従来は複数のレシーバーに対して一つの高性能アンプ&デジタイザーを搭載していました。ノイズの混入が少なくなり25%SNRが上昇しました。

DSC02000DMSはコイルの送信・受信を高速に切り替えることを可能にするスイッチング機構です。これにより0TEを実現します。これにより音が小さくなる、つまりサイレントスキャンになります。

DSC02004マグネットカバーの両サイドに黒い部分とカバーの黒く丸い部分で”錯視”をおこします。よりボア径は大きく、そして装置全体は小さく見えます。面白いですね。

DSC02002システムの電源は77kVAです。Discovery750wよりも消費する電気は小さくなります。エコですね。

DSC02005新しいversion25の機能はたくさんあります。3DCubeもようやくAxial断面で撮影できます。 従来はSagittal断面で撮影していました。

DSC020012つの大きな機能が加わりました。 ひとつめは、息止め時間を設定することで、自動的にパラメータが変化する機能。ふたつめは、腹部撮影のNavigaterが自動設定される機能です。

DSC020071.5T Signa Explorerの小さなモックアップです。こちらもサイレントスキャンが可能です。但し、サイレントスキャンのMRA(ASL)は撮影できないようです。

DSC02008

DSC02009PET/MRのモックアップ展示です。Discovery750wを基本とした装置です。ガントリ内、中心にあるのがPET検出器です。幅は25cmです。同時収集の場合は最大25cmの関心領域になります。以上今話題のGEブースでした。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Takahashi Mitsuyuki国家公務員共済組合連合会横浜栄共済病院放射線技術科

投稿者プロフィール

診療放射線技師歴はなんと37年となりました。技師人生も最終章ですね。現在は病院の技師長職を行っています。お昼の食事交代にMRI業務をおこなっています。まだまだ現役ばりばりばりです(笑)。宜しくお願いします。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

MRIfan.netからのメルマガを受け取る!

※以下ドメインメールアドレスはプロバイダのフィルタが厳しく、到達率が低下しております。
確実なメール受信の為に、GmailもしくはYahooアドレスでの登録を推奨しております。

@icloud.com @me.com @mac.com @hotmail.com

*メールアドレス
*お名前(姓)
*種別

おすすめ記事

  1. インナービジョン編集部(三橋 信宏(みつはし のぶひろ)編集長)様のご厚意で、2001年のインナービ…
  2. はじめに 健診会東京メディカルクリニックの諸田智章です。 『頚椎CTLI』…
  3. 皆様こんにちは。MRI fan.net編集委員 茨城県西部メディカルセンターの飛田と申します。今回…
  4. DWIBSの撮像プロトコールについて、どこにあるかわかりにくいので、このページにまとめてリンクを記載…
  5. MRI検査で頭部領域の基準線をどのように決めていますか? MRI検査で最も多いであろう頭部領域の撮…

プレスリリース

登録されているプレスリリースはございません。

Facebookもチェック!

話題をチェック!

  1. 2019-1-12

    ペースメーカ本体(ジェネレーター)の型番だけで、MRIの安全性を判断しないでください!!

    心臓ペースメーカの構造って? 一口に心臓ペースメーカといっても、下図に示すようにペースメーカ本体(…

年別アーカイブ

ページ上部へ戻る