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ITEM2022 〜富士フイルムヘルスケア編〜
- 2022/4/22
- BLOG, 学会報告, 富士フイルム(旧日立)
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横浜栄共済病院の高橋です。金曜日、土曜日での学会参加で、ITEMは3年ぶりです。
日頃お世話になっているメーカへのご挨拶も兼ねて各ブースへお邪魔しました。また本企画では富士フィルムヘルスケアさまへの取材担当でした。
ITEM2022は、土曜日、日曜日とお邪魔させていただいたのですが、コロナ前の半分以下のような印象を持ちました。混んでいない分しっかり教えていただけたのではと考えています。ちなみに金曜日が一番混んでいた!と耳にしました。なぜ?なのか気になるところです。
今回は以前このブログの編集員でもいらした、富士フィルムヘルスケア 京谷勉輔さんに協力をいただき取材してきました。
「ECHELON Smart Plus」
昨年同様全面的に1.5TのECHELON Smart Plusを推していました。昨年の古河編集員の報告とほとんど被るのですが、合わせてご覧になってください。
京谷勉輔さんです。
ECHELON Smart Plus 60cmのボア径、1.5T装置
昨年もありましたが、ボア内にDispalyを投影します。さまざまなバリエーションの映像が準備されています。
面白いと思った点をご紹介します。
例えば円背で顎が上がった患者さんにおいて頭部前面のコイルが置けない場合があります。工夫してなんとかコイルに患者の頭を入れるのですが、この装置ではコイルの前面なしで頭部の撮影も行えるということでした。これは経験しているだけにとても良い機能であると思いました。
前面コイルなし頭部のルーチンの画像で、拡散強調画像であっても臨床に耐えうる画像を提供していました。これは下記の機能の影響が大きいです。
・IP-Rapid/Realize Plus Denoise技術
IP-RapidはDenoiseの技術です。これに加えて、ノイズ除去フィルター技術である Realize Plusが使えるようになったため、前面にコイルがなくても臨床に耐えうる画像を提供できるようになったのではないでしょうか? IP-Rapidは、ランダムサンプリングをしてノイズを繰り返し演算処理で取り除いていく技術だそうです。2019年の石森編集員のレポートにもあります。圧縮センシング(CS)とはどうやら違うようです。富士フィルムでは、昨今のAI技術を使ったDenoise+圧縮センシング(CS)と同様な効果を実現しており、他社に引けをとっていないと感じました。撮像パラメータで選択にRandomサンプリングまたUnderサンプリングと選択できることに新しさを感じました。面白いですね。
・ASL
ASLも高速に撮影できるようです。1つのTime Delayで2分の撮影、臨床応用では3つの位相を撮影しており6分で撮影完了ということでした。Graseシーケンスを使っていました。
ラベル位置の可視化、変更も可能です。
・H-sinc/Hoss
この技術は随分前に発表されていますが、改めて良いと思いました。特徴は、
・CHESSパルスを複数回印加し、さらにその位相や信号強度を調整した最適化パルスを使用することで、安定した脂肪抑制が得られる。
・STIR法の効果を持たせたCHESSパルスによる脂肪抑制で、脂肪のnull pointであるTI(約150ms)より短いTIを設定することができる。
ということです。
頸部の画像を見せてもらったのですが、Dixonで撮影したのか?と思うくらい綺麗な脂肪抑制T2強調画像(腕神経叢)でした。“HOSS(High Oder Shim System)”という、被検者が寝ている状態での静磁場を高精度に補正する高次シミングシステムも効いているということでした。
・RADER
RADERの画像も見せていただきました。簡単にいえばラジアルアンプリングで動きに強いことになります。TOFの画像を見せてもらいました。動く患者にはとても良いです。こんなに良いものであれば他社でも当たり前のようにできるようになって欲しいと思いました。
・iso3D
3Dが非常に良いと伺いました。京谷さんは診療放射線技師をやっておられたのでとても貴重な話です。脂肪抑制もよくかかるし、アンダーサンプリング(ランダムも含む)でかなりルーチンで行けるのではと思いました。3D撮影は読影や画像処理(MPR)などが大変ですが、臨床の先生方にはとてもウケが良いです。3Dが強いということなので期待できますね。
おまけ(Virtual showroom tour)
ご紹介したい、ぜひ見ていただきたいものがあるということで案内されました。これはバーチャル医療機器展示です。ショールームに富士フィルムの装置が置いてあり、我々は3D眼鏡などを掛けると、あたかもそこにいるような感覚で医療機器の説明を受けることが可能になります。
MRIに案内をしてもらいます。
MRIガントリーに近づきました。
ボアの中ではDisplayが見ることが可能でした。あたかも自身が受診者になった気持ちです。
現在ここまでのご報告ですが、臨床画像が届き次第、記事内容をアップデートしたいと思います。
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