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ITEM2019(1) ~ 日立製作所編
- 2019/4/14
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昨年に引き続き、今年も日立製作所ブースにお邪魔してきました。MRI装置モックアップは、発売されたばかりの3TMRI「TRILLIUM OVAL Cattleya(カトレア)」と、1.5TMRI「ECHELON Smart Plus」が展示されてました。日立メディカルテクニカルアカデミー(HTA)見学時はWIPだった技術が実機搭載されるようになり、HTAでは口止めされていた技術も、ようやく今回ご紹介できる運びとなりました。まずは「ECHELON Smart Plus」装置外観とコイルについてご紹介いたします。
省スペース設置可能なガントリで、SmartSPACEというそうですが、オープンMRI装置の入れ替えに対応可能、また機械室を離れた場所に配置することができるなど、柔軟な設置性を実現したとの事です。
Head-Neckコイルです。上から載せるだけの簡単なセッティングとなります。
横から見ると、こうなります。そういえば日立製コイルって象牙色(アイボリー)が多いような気がします。私は以前にMRP20やMRP7000ADを使ってましたが、ヘッドコイルがまったく同じ色だったと記憶してます。
閉所恐怖症の患者さんを、コイルをこの状態にして撮影してみた、というお話がありました。少々前頭側の信号強度が落ちますが、実用上は問題にならないクオリティの画像を得ることができます。頭部コイルを載せると圧迫感を感じて無理、という患者さんに試してみる価値ありますね。
Bodyコイルの両サイドには脱落防止用のストッパが付いてます。このような細かい配慮がMade in Japan品質。
「ECHELON Smart Plus」は”Synergy Drive”という「高速化」と「自動化」を組み合わせて検査効率を向上させるためのソリューションを実装し、検査ワークフローの効率化を実現します。
IP-RAPIDとは逐次近似再構成の原理を応用した高速化技術で、アンダーサンプリングと繰り返し再構成を最適化・融合することで画質を損なうことなく撮影時間を短縮することができます。上に比較用の画像を掲載しますが、モニタ上の目視でも、ほとんど区別が付きませんでした。
IP-RAPIDの概要について。静音化や同期撮影との組み合わせも可能です。
通常モードでは16:42の撮影時間が必要でしたが、
画質を損なうことなく、IP-RAPIDで8:14に短縮(約50%減)しました。
救急の患者さんで一刻を争う場合は、さらなる時間短縮が可能となります(画質は少々落ちますが)。
IP-RAPIDは撮影時間を維持するなら分解能の向上にシフトすることもできます。
また同じく撮影領域を拡大することも可能です。
“5-minutes scan”と称して、IP-RAPIDを用いてあらゆるMR検査を5分台で撮影するという提案がありました。
たったの5分で、これだけ撮影できてしまうとはビックリです。
DWIBSも、従来の3分の1に短縮可能!
シーケンスを問わず、静音化技術(SoftSound)との組み合わせが可能です。撮影時間には、ほとんど影響しません(数秒程度の差)。
現在、脳に関しては”1-click operation”的な、患者さんをセッティングさえしてしまえば、あとはMR装置が(位置合わせも含め)撮影から画像処理まで自動的に行ってくれます。HTAで口止めされていた技術のひとつが、これです。技師業務が楽になるだけではなく、誰が操作しても同クオリティの画像を得られるというメリットも。脊椎の自動位置合わせも開発中だそうで、将来的には全身のあらゆる臓器がおまかせ撮影できるようになるかもしれません。
HTA訪問時にも見せて頂いた脳の自動位置合わせ機能 “AutoPose ”
なんとMRAのバッチ処理まで自動化されます。ただ全体をグルグル回すのではなく、脳形状を認識して、硬膜外の血管(外頚動脈系)のカッティングまで自動で行います。これはすごい!
「ECHELON Smart Plus」のマグネットを頂きました。パンフレットの上に載せてみましたけど、いかがでしょう?
今回も日立製作所ヘルスケアの皆様、大変お世話になりました。
※ 画像掲載につきましては、すべて日立製作所様の許可を頂いております。
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