RSNA 2014 その2 レントゲン博士のWelcome Speech

ホールD(教育展示のある場所)には、100周年を記念した特設ブースが設けられていて、レントゲン博士が迎えてくれます。
人の形のスクリーンにプロジェクション・マッピングがなされています。自分の位置を動かしても、目がついてくるように見えて、不思議ですね。
1895年にX線を発見し、奥さんの手の写真を撮ったことや、それから放射線科学が発展したことなどについて話しています。

特設ブース内の展示

特設ブース内には、この他にいくつかの展示がされています。

びっくりしたのは、島津製作所が、1918年に作ったレントゲン撮影装置。こんなに古い製品があるんですね。この頃はドイツと友好的な関係になったので、技術移転がはやかったのでしょうか。

スクリーンショット 2014-11-30 8.45.04

撮影用のコントローラが重厚です。
スクリーンショット 2014-11-30 8.45.15

そのほか、Mayo Clinicが、イギリスのEMI社で作成したCTを1972年に導入した実機が展示されています。Mark-Iという名前は知っていましたが実物は初めて見ました。
スクリーンショット 2014-11-30 8.45.26
ガントリが(初期には頭部専用だったので)とても小さくコンパクトな感じです。
スクリーンショット 2014-11-30 9.38.22

これはMayoで初期に撮影された頭部CT(1973年)と、現在の品質の比較。「すばらしく進歩した!」とも言えますし、「単純写真しかなかったときに、左の画像は本当に衝撃だったんだろうな、最初からすごいクオリティだったんだな」とも感じます。
スクリーンショット 2014-11-30 8.46.17

1975年には体幹部も撮影できるCTが生まれます。これからCTは長足の進歩を遂げ、日本が誇る片田先生のヘリカルCT、そしてマルチスライスCTがへと繋がることになります。改めて振り返ると、すごいですね。

スクリーンショット 2014-11-30 9.42.30(了)


 

 

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tarorin東海大学工学部 医用生体工学科 教授

投稿者プロフィール

MRIの撮像・フィルム焼き・患者導入に従事していた経験を活かし、企・技・医の中間の立ち位置を大切にしています。モットーは研究結果を中立的に判断すること、皆で研究成果を愉しむことです。

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