RSNA2014 その18 TOSHIBA CT 〜 面検出器を磨きあげる

東芝のCTです。今年の目玉は、面検出器を磨きあげた、ということのようです。
新しい検出器と、Ver.7.0ソフトウエアについて説明を主に聞いてきました。

面検出器の改良

面検出器は、この3点のハード的な改良があるようです。

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(1)入射効率99%の達成:検出器を「切る」プロセスに非常に秀でているので、カットする(その部分が検出できなくなる)線の幅を極限まで細くすることにより、99%の効率を達成しました。
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(2)光変換の向上:プラジオセムと呼ばれる材質を加えることにより、さらに発光効率が上がったそうです。

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(3)電気ノイズの低減:DASの実装密度を更に上げることにより電気ノイズが低下し、SNRのさらなる向上が達成できたとのこと。

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Ver. 7.0の主な機能

(1)Sure KV
最近は、被曝低減効果が高くなったので、線量コントロール(modulation)をするときに、下限に張り付いてしまって(結局のところ)さらなる低減に結びつかないケースもでてきたので、そのような場合は、KV値を下げることにより、より効果的な被曝低減ができるというもの。

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(2)OEM(Organ Effective Modulation):臓器を考慮したmodulation。頭部における水晶体や、胸部における女性乳房などは放射線感受性の高い組織なので、前から当てる瞬間は低減させたほうがさらに実効的な被曝を低減させることができる。左下のシェーマ* のように、上側の被曝をさらに下げている。

シェーマ(Schema):英語では、「スキーマ」と発音するので、「シャーマ」というと通じません。・・が日本では「シェーマ」といいますね。RSNAなどで使うときには注意。

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(3)背面曝射:IVRをやるときなどは、術者の手に被曝します。上から照射するよりも、下からのほうが術者の被曝が少なくなる(患者さんの被曝は同じ)ので、背面から照射するようにした、というもの。

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(4)SEMAR:東芝の金属アーチファクト低減ソフト。

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(5)Helical SEMARの例。ものすごく評判が良くて、今まで見えないものも見える(例、この症例では右大腿骨周囲にfluidが見るようになっています)そうです。

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(6)AIDR 3D enhanced: AIDR 3Dは、「粒状性がやや強いように感じられて違和感がある」という評価があったそうですが、右の図(Noise Power Spectrum)(これは正規化=だいたいグラフの高さを合わせてある)でわかるように、AIDR 3D(赤)の高lp/cm部分を少し持ち上げて、粒状性を低下させ、違和感のない被曝低減後の画像としている。

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(7)AMC : Adaptive Motion Correction    非剛体位置合わせ(Non-rigid registration)ができるようになり、冠動脈の描出能の向上が得られている

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といったところでした。この他にも、4D関係のアプリ(動脈瘤のcineとか、気管支、骨計測)などがありましたので、講演会などで見て下さい。

以上、東芝CTでした。

 

 

 

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tarorin東海大学工学部 医用生体工学科 教授

投稿者プロフィール

MRIの撮像・フィルム焼き・患者導入に従事していた経験を活かし、企・技・医の中間の立ち位置を大切にしています。モットーは研究結果を中立的に判断すること、皆で研究成果を愉しむことです。

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