- Home
- RSNA2018 Report (5) HITACHI MRI(by 渋川周平@東海大学)
RSNA2018 Report (5) HITACHI MRI(by 渋川周平@東海大学)
- 2018/11/28
- BLOG, 学会報告, 富士フイルム(旧日立)
- コメントを書く
RSNA2018 日立MRI report
東海大学医学部付属病院 放射線技術科 渋川周平
今回RSNAに私は初参加してきました。あまりに大きな展示ブースに戸惑いましたが、私が専門にさせていただいているMRIを中心に拝見してきました。その中で興味深かった日立製作所のMRIについてレポートさせていただきます。
日立では新しいソフトウェアを多く開発しているようで、その中でもQSMに力を入れている印象を受けました。W.I.PではありますがこちらはT1WIを3D撮像し、VBMとQSMを一度に評価するというHybridな撮像法です。ベースは3D-T1WI Gradient echoですがmulti echoで撮像しており、位相情報を取得することでQSMも作成します。アルツハイマー病などでぜひ応用してみたい撮像法です。
また、QSMは肝臓にも使用できるということでした。体幹部になるとB0およびB1も不均一になるためQSMには不利な環境ですが、こちらの画像では評価が出来ているようでした。肝臓に限らずさらに色々と試してみたいところです。
そもそも体幹部をQSMで撮像できるということはシミング技術が優れていなければできません。日立では4ポート4チャンネルを採用しているため、その技術が高いのかもしれません。それを彷彿とさせる技術がこちらです。
これは多チャンネルのRF送信技術を利用して撮像部以外の励起を抑える技術です。いわゆる局所励起とは異なりますが、SARを抑えることが可能であり右図のように局所的なASLにも応用できるメリットがあります。乳腺MRIなどでは不要な肺野や背中の励起を抑えることでアーチファクトの低減にも期待できるのではないでしょうか。また、この技術は撮像法を選ばないため、DWI、TSE、GREなど様々な応用が可能です。
また、こちらはBeam SATではなくBeam IRです。下図のように使用すれば局所的な血管を描出できます。まさに血管造影のような情報が取得できるというわけです。簡単そうに見えますが、こちらの技術もRF送信技術とB0均一性が重要になりますのでハードウェアの性能の高さがうかがえます。
下図はMRI装置です。コイルのラインナップも充実していましたが、日立のHead coilは深部への感度も高いそうです。多チャンネルコイルの欠点である新聞信号の低下がないことは大きなメリットだと思われます。
最後になりますが、RSNAでは新しい技術の発表はもちろん教育講演も多くあり、非常に勉強できます。雪が降っており寒さは厳しいですが、まだ残り3日間ありますので勉強してきたいと思います。以上、日立のMRIレポート@RSNA2018でした。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。