今年も行ってまいりました。ITEM&学会。
毎年Canonブースの担当をしている等潤病院の松島です。
コロナ禍ですが2年続けて参加してきました。昨年はあまりにも人が少なかったので、きっと今年も参加者が少ないだろうと思っていたのですが、その考えは甘かったです。みなとみらいの駅を降りると人が非常に多くてびっくり!会場に近づくにつれて昨年との違いに驚きました。
どこのブースもそうですが、感染対策として入り口での手指消毒が必須でした。
Vantage Fortian ついにお披露目
今年デビューの、Vantage Fortian 1.5T です。キヤノンの代名詞ともいえるOpen Bore(口径71㎝)静音タイプです。印象に残るのは真っ白に光るBodyです。装置表面がGloss Coatingされていて汚れにくいとのこと。ただ既存機種にCoatingはできません、とのことでした。もちろんAiCEも搭載しています。それにちなんで、今後Canonの装置は”DLR-MRI”と名前が変わります!
Deep Learning ReconstructionによるAiCE(Advanced intelligent Clear-IQ Engine)搭載型MRI装置ということです。
気になるのは天井についてるカメラ。これは”Ceiling Camera”というそうで、検査部位を自動認識し、投光器を使用することなく患者さんのセッティングが可能です。例えば、セッティング後のLocator画像で中心がずれていても、再度ポジショニングする手間を省くことができるため検査効率向上の一助となります。検出にはCanonのカメラが使用され、ディープラーニングの技術を応用しているとのことでした。
新しい歪み補正技術 ~RDC DWI~
Canonユーザー待望の、新しい歪み補正技術です。
フェーズエンコードの極性による歪み方向の違いを利用することで、磁場不均一における歪みを大きく低減させます。
下段の画像を見ると、頭部領域のDWIで歪みが改善していることが分かります。ただ、極性を変えた2方向の画像を取得する必要があるため、撮像時間は延長します。DWIBSで使用すると、画像のつなぎ合わせが歪まず驚くほどスムーズになります。ということは磁化率の影響がしっかり低減されているわけですね。今後の臨床画像にも期待です。
新しい体動補正技術 ~IMC(Iterative Motion Correction)~
高速スピンエコー(FSE)ではどうしても動いてしまうときのためのアーチファクト低減技術です。体動補正というとRadial収集で行うJET法が主流でしたが、ストリークアーチファクトやコントラストの違和感などが課題となっていました。
しかしIMCは、Cartesian収集で再構成上で体動補正を行うとのことです。仕組みはこちら。
このIMCもそうですが、AiCEも同様に、撮像後に好みの画質へ再構成することが可能です。
Canonの装置は、他メーカーと較べて、検査終了後の画像処理が容易に行える印象があります。このような機能は、細かいところに手が届く日本のメーカーだから実現できるのだなあ、とつくづく実感したITEM2022でした。
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