GEヘルスケア・ジャパンのブースに行ってきました。金曜日にも関わらずとても多くの方が来場していました(いつも土曜日、日曜日が多いのに、という意味) 。本邦初お披露目、現在はまだ一部の装置しか供給されない”AIR Technology”を代表する、Blanket型の超有名コイルを持たせてもらいました。これは絶対にDWIBSに応用したいですね。腹部、骨盤、股関節、両大腿、両下腿でもいいですよね。肩は流石に無理だろうか? 夢が広がるな〜。超軽量です。このコイルを持って写真撮影された方も多かったのではないでしょうか? しかしこんな時代が来るとは夢にも思いませんでした。
昨年、GEに行かれた五十嵐さんにも説明をしてもらいました。五十嵐さんとは神奈川のGE・MRユーザ会でしのぎを削ってきた仲間なので複雑な気持ちでした。でもとても良い顔してますね。ありがとうございました。
モックアップは、1.5T Signa Voyger(ボイジャー)でした。これはWide Bore(70cm)のMRI装置です。テーブルが脱着できないタイプのMRI装置です。
頭部コイル(48ch)も展示してありました。このコイルはコイルとコイルの間にスペーサーを入れることができるので、頭が大きい方や、円背で従来コイルでぎりぎりに頭部が収まる方でも検査可能ということでした。スペーサー(コイル間)を入れる技術はAIR Technologyの応用ということでした。なるほど。
このコイルの鏡とモニターは、Functional MRIに使えるそうです。
このモニターには、スライドショーのような画像セットなどを提供できるので(Functional MRI以外の)ルーチンの検査にも使えるそうです。
GEでも、ようやくそういう環境が提供できるようになりました。
nnl (NordicNeuroLab) の提供のようです。リンクはここ
Signa Architect 3.0T (Wide Bore) の話です。
さまざまな特長が書かれているので読んでみてください。
スキャン時間の大幅な短縮
“HyperCube”(局所選択)+”HyperSense”(ARC+圧縮センシング)で、超短時間にMRNが撮影できるようになりました。撮影時間は3:59です。脂肪抑制もSTIRが選択可能です。このMRNの需要は年々高まっているので、この時間で撮影できるとルーチンに近いくらいに撮影件数が延びる可能性があると思います。川崎幸病院での臨床例、使用例で多くのプレゼンをおこなっていました(川崎幸病院の中技師も写真に収まってました)。日曜日のGEのランチョンセミナーでは、聖マリアンナ医大の小林泰之先生が川崎幸病院の臨床画像を供覧下さいました。
TDI:トータルデジタルイメージング 書かれているように1chに1アンプ&デジタイザーがつきました。これでSNRが大幅に向上しました。
腰椎MRIの例です。モニタースライドで見ても改善がよくわかりました。
48chのAir TechnologyとTDIによって、MultiBandのDWIも高い分解能で撮影可能です。スライス厚2mmのWhole Brain DWIが、たったの1:11で撮れます。すでにこれをルーチンで撮影している施設もあるようです。
PROPELLER MBは従来のPROPELLERの1BLADEを分割できるようになりました。エコートレインを短くすることで、暈けも改善するし、低いETL(eff TEを短くしたい:T1強調画像の作成)も設定可能ということでした。その恩恵でしょうか?非常に高解像度な、動きに強いFSE画像を提供できるようになりました。ルーチンで普通に使えるシーケンスになりました! これは素晴らしく綺麗な画像でした。
HyperSENSE MRAです。従来法よりも高い分解能でありながら撮影時間も短縮できる(この場合40%)ということでした。圧縮センシングにおいては、黒白のメリハリのあるMRA(スパース性が高い)が良い適応であるそうです。
従来法で小動脈瘤と診断していた病変は、実は前交通動脈であった!という症例です。撮影時間が早いだけではなく、高分解能な短時間撮影を取得可能です。
こちらも川崎幸病院の臨床応用例、視床出血の症例ですが、DWIは15秒だそうです(HyperBandあり)。T2WとT1W画像は3min程度のMAGiC(synthetic MRI)を利用しているということでした。これは凄いストロークセットですね。
精査用のプロトコルですが(全部は時間が見れないのですが)短時間で撮影できているようです。
腹部の画像群です。これは圧巻でした!
自由呼吸下でもNAVIとDISCOを組み合わせて、多時相の造影MRIが撮影できます。これもいいですね。
PROPELLER MBを使った骨盤腔の画像です。これも川崎幸病院の画像でしたが、圧巻でした。非常に綺麗に撮影できています。
肩関節もPROPELLER MBで撮影できます。
今年の報告はこれで終わりですが、現在の3.0T装置の画像を見ることができて、とても勉強なりました。来年も更に高画質化+高速化が進むものと思います。
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