シーメンスブースでは、新しいBiograph MMRを見てきました。これは昨年発表になったもので、機械としては変わらないのですが、今年のニュースは、これにE11と呼ばれる最新のシステムが具備されることになったことです。
1年でもう70サイトにインストールされたそうです。MR+PETは高価なので、これは頑張りましたよね。
このBiograph MMRはもともとPETとしてのmotion correctionを持っていましたが、今回はMRIのnavigator echoベースで出来るようになったとのことです。
そのほか、これをさらに応用して、呼吸時に起こる体型の変化をメモリし、これをattenuation correctionに用いることができるようです。左側の絵は、吸気と呼気の身体の断面を示していることに注目してください。
MRI部分に関しては、E11で搭載予定のFreezeitがついてきます。Freezeitは、TWIST-VIBEとStar –VIBEから成っていますね。前者はk-spaceをsharingすることでdynamic 撮影の時間分解能を上げるのに用います。後者はradial scanなのでFree breathingで撮影したいときに用います。
そのほか特筆すべきなのは、MRIのattenuation correctionです。従来は4つの成分(脂肪・軟部組織・肺・空気)で行っていましたが、UTE(ultrashort TE)が使えるようになったので、骨もattenuation correctionの材料として使用できるようになったそうです。骨はとくにX線吸収が大きいので、これは原理的に大きな改善となるはずですね。
もうひとつのHUGE(ヒュージ)とよばれる、仮想的にFOVを大きくする技術(詳細不明)で、端の方まで歪みなくとれるので、これによるattenuation correction最適化も見逃せないポイントとのことでした。これはどんな内容かぜひ知りたいです(DWIでも辺縁部が歪むので)。
そして、MRI機種全般のものとしては、「E11c」と呼ばれる最新のバージョンが来年の半ばごろに予定されているとのことです。この「c」には、待望のmultiband 技術が搭載される予定とのこと。
まずはDiffusionとfMRIへの適用が決まっているようです。とても楽しみですね。
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