キヤノンのブースにも行ってまいりました。

(注:キャノン(KYANONNとタイプする)だと間違いで、キヤノン(KIYANONNとタイプ)と「ヤ」が大文字になるんですね)

CTはGENESISにAiSE搭載

CTのトップエンドは、(1) 高精細のAcquilion Precisionと、(2) エリア検出器のAcquilion ONE GENESIS,の2本立てであることは変わらないのですが、今年の発表では、後者に、AiSE(エイス)と呼ばれるDL再構成が具備されたとのこと。

Advanced Intelligence Clear-IQ Engine という言葉の略らしいです。

キヤノンのDeep Learningの説明です。機械にノイズ成分を抽出させるように学習させて再構成に適用する、とあります。

従来の逐次近似と比較して高速に演算できます。MRIは今、0.7sec/枚と低速ですが、CTはずっと速いんだそうです。この技術はMRIにも遠からず移植されるのでは、とのこと。

AiCE再構成の例。AIDR 3De(model baseのIR(Iterative Reconstruction))で持っている精細な特徴を同様に持ったまま高速に画像が出力できるとのこと。

FBPとの比較もだしてもらいました。

MRI

MRIのほうは、このGmax 100mT/mの機種がITEMでも発表されていましたね。

Gradientが強くなったことから、DWIはTEが短くなり、高分解能化もなされています。たぶんT2 blurringも減っていますね。

でこれが最近良く出てくる、DLRの威力を示すものです。0.7sec/枚(最初は4secかかる)の再構成速度で、2Dだったら余り待たないとのこと。3D撮影の多数枚数には不十分(遅い)ので、現在改良中。

従来のsmoothingだと、Base imageとの間のsubtractionでエッジが表示されますが、DLRではノイズしか見えない(ノイズの改善のみがなされていることの説明スライド)。

面白いところでは、Diffusion Timeを可変できるシークエンスがWIPとして発表されていました。

以上でキヤノンのレポートを終わります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

tarorin東海大学工学部 医用生体工学科 教授

投稿者プロフィール

MRIの撮像・フィルム焼き・患者導入に従事していた経験を活かし、企・技・医の中間の立ち位置を大切にしています。モットーは研究結果を中立的に判断すること、皆で研究成果を愉しむことです。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

MRIfan.netからのメルマガを受け取る!

※以下ドメインメールアドレスはプロバイダのフィルタが厳しく、到達率が低下しております。
確実なメール受信の為に、GmailもしくはYahooアドレスでの登録を推奨しております。

@icloud.com @me.com @mac.com @hotmail.com

*メールアドレス
*お名前(姓)
*種別

おすすめ記事

  1. 皆さまはじめまして。茨城県立こども病院の加藤綾華と申します。茨城県立こども病院は茨城県水戸市にある1…
  2. はじめに 岡山済生会総合病院の吉村祐樹です。2017年2月10日掲載の『DWIにおけるSSG…
  3. 大雄会第一病院の伊藤祐介です。今回の記事はT1強調画像の撮像法についてあらためて考えてみたいと思い…
  4. MRI検査で頭部領域の基準線をどのように決めていますか? MRI検査で最も多いであろう頭部領域の撮…
  5. また痛ましい事故が起きてしまいました 『MRIの作動で発生した強い磁力によって、横に置かれていた酸…

プレスリリース

登録されているプレスリリースはございません。

Facebookもチェック!

話題をチェック!

  1. 2019-1-12

    ペースメーカ本体(ジェネレーター)の型番だけで、MRIの安全性を判断しないでください!!

    心臓ペースメーカの構造って? 一口に心臓ペースメーカといっても、下図に示すようにペースメーカ本体(…

年別アーカイブ

ページ上部へ戻る