これまであまり注目されてこなかったのだけれど、イタリアのMRI企業、Esaote(エサオテ)は、まるで胃透視台のようなMRIを販売しています。
このMRIは、寝ているだけでなくて、角度を変えて撮像ができます。これは、ブースでのディスプレイ用のモデルなので、90度まで立たないのですが、実際には直立するとのこと。
このMRIを用いれば、荷重をかけたMRIが撮れるんですね。容易にその効果が予測できますが、
たとえばこんなふうに、荷重をかけたとき(立位=下)では、joint spaceが狭小化していることが容易にわかります。
あと、↓これも、荷重をかけると、脊柱管の狭小化が明瞭にわかります。
↓これもです。neural foramenの狭小化が明瞭に。
今まで何を診断していたんだろう。
これらの画像を見ると、「俺たち今まで何を診断していたんだ?」と思うぐらいのインパクトがあります。これは国内に4台ほど入ってきているという情報を得ていますが、ブースで聞いた情報と、カタログの記載情報では、日本に直接の代理店はないようでした。
超弩級のインパクトがあったSyMRIは、2年以上、世の中に埋もれていたそうです。ものすごく重要なことでも、あんまり注目されなかったりするんですよね。国内でも大々的に販売を扱う会社が出ても良さそうに思います。日立さんなどにかなり昔にお伝えしてみたのですが。僕はこれでやりたいことがたくさんあります。こんなに大きな特徴のあるMRI装置ってないですよね。
ちなみに立位MRIは、このEsaoteは初めてではなくて、昔はFONARというのがあったんですよ。昔懐かしい、2005年の記事を紹介しますね。当時はこのとおり超巨大、150トンもの代物だったので、とても普通に導入できるものではありませんでした。
モデルになっているのは(たぶん当時は研修医の)川田秀一先生です。古い形式のwebなので携帯の人は見にくいと思いますがすみません。しかしこのときにH264コーデックがでたんだね。今はインスタントでできるようになったタイムラプスみたいなことも試していたんだ〜と感慨に耽りました。
http://teleradiology.jp/MRI/03_houkoku/RSNA2005/Fonar/FONAR.html
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