ISMRM2015 Siemensランチョン

シーメンスのランチタイムシンポジウムでは、例年のごとく、大変多岐にわたる発表がなされました。「Syngo MR E11」については、最後をみてください。

スクリーンショット 2015-06-05 23.24.21

これはその一例で、左がTWIST-VIBE,中がStar-VIVE、そして右がOncoCareと名付けれれた癌の比較アプリケーションです。
スクリーンショット 2015-06-05 23.27.38

これは、3TのPrismaによる、高いGradient performanceとcoil密度(コイル数)による高分解能DSI。
スクリーンショット 2015-06-05 23.27.49

その後、MRIの高速化についての説明がありました。

スクリーンショット 2015-06-05 23.28.19

コイル数の向上は、体幹部でも60に及び、右に示すような320matrixの高品質の画像が7秒で撮影可能に。
スクリーンショット 2015-06-05 23.28.34

今年は、本当にマルチバンドイメージングが実現しそうな感じですが、このスライドでも、Multi-slice (SMS) acquisitoin(3倍速)が表示されています。

スクリーンショット 2015-06-05 23.29.11

もうひとつの潮流である、sparce sampling ですが、これは圧縮センシングによる高速スキャンの様子で、どんどん実現に近づいているようです。「圧縮センシング」と「MRフィンガープリンティング」は、似て非なる高速化技術**(文末参照)ですが、これについては、藤本先生(京都大学→NYU)がとてもわかりやすい講演を、月曜日のゲルベ・テルモの講演会でしてくれていました。将来ぜひmrifan.netでも解説してもらいたいなぁと思いました。

スクリーンショット 2015-06-05 23.29.35

次に定量化の発展についての話がありました。

スクリーンショット 2015-06-05 23.29.48

左が腫瘍に対する治療効果を判定するためのアプリケーション(whole region ADC histogram analysis)、右が脳の各部位別の容積判断。

スクリーンショット 2015-06-05 23.30.05

これがMR Finger Printingの実際例。研究は進んでいるようです。
スクリーンショット 2015-06-05 23.30.37

そして最後に強調されたのが、新しい7T装置 Terraです。世界初のActive Shieldの装置で、20トン程度の重さだそうで、これなら入れられる施設も増えるとのこと。

スクリーンショット 2015-06-05 23.30.44

Terraの性能に関する解説

 

スクリーンショット 2015-06-05 23.31.17

DTIの結果を、RSNAのときに紹介したWSでリアル(に見える)再構成をした結果。
スクリーンショット 2015-06-05 23.30.57

これもそうです。
スクリーンショット 2015-06-05 23.31.47

そして、皆が驚いたのがこの画像。これは手根部の撮影。写真の中央付近にある、高信号のrimで囲まれた低信号構造物がTendonで、中央やや下にある、全体として楕円形の、小さな円形構造物でできているものが正中神経。

スクリーンショット 2015-06-05 23.32.10

下が正常で、上が線維化を生じている正中神経。ものすごく詳細な構造が見えるので、確かにこれなら診断が容易ですね。驚きました。

スクリーンショット 2015-06-05 23.32.17

 

これは膝関節の軟骨下損傷。これも、とてつもなく鮮明です。

スクリーンショット 2015-06-05 23.32.41

 

そのほか、多数の小さなコイルによるShimmingの話がありました。

スクリーンショット 2015-06-05 23.33.00

 

通常のHigh order shimに比べて、Multi-coil shimでは、チャンネル数が多くなるに従いshimmingの性能が上がっています。

スクリーンショット 2015-06-05 23.33.35

head-neckで撮影すると、かなり下の方までキレイにDTIが得られています(個人的には、耳下腺の下のリンパ節もかなりキレイだと思いました)
スクリーンショット 2015-06-05 23.33.07

非常に鮮明な、0.5mm isovoxelのphase image (parallel imaging factorが3で、Mutiband factorが3)
スクリーンショット 2015-06-05 23.34.28

超高分解能DWIを可能とする、SLIDER-SMSと呼ばれる技術。図のように、2mmのvoxelをずらして撮影することにより超高分解能を得るようです。スクリーンショット 2015-06-05 23.34.40


 

*E11について:以下の内容を含む新しいソフトウエアバージョン
– Quiet Suite(静音撮影)
– FREEZEit(息止め不要の3D T1 Gradient echo )
– LiverLAB(肝内の脂肪•鉄の定量)
– MyoMaps(動き補正付きの心筋T1,T2 map)
– Advanced WARP(金属アーチファクト低減)
– DotGO(スライス自動位置決め、撮影条件最適化の自動化等の撮影支援機能)

**圧縮センシングと、MRフィンガープリンティング
どちらも間引いたサンプリングをする(sparce sampling)をする技術。圧縮センシングでは、ランダムに間引いたサンプリングをして、実像に近いものを推定する。MRフィンガープリンティングは、「ランダムに」パラメータを変えながら撮影をするので、それ自体は画像として成立しないが、得られたデータのランダム性に注目して、実像に近いものを推定する。


 

以上、シーメンスランチョンの報告でした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
tarorin

tarorin東海大学工学部 医用生体工学科 教授

投稿者プロフィール

MRIの撮像・フィルム焼き・患者導入に従事していた経験を活かし、企・技・医の中間の立ち位置を大切にしています。モットーは研究結果を中立的に判断すること、皆で研究成果を愉しむことです。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

MRIfan.netからのメルマガを受け取る!

*メールアドレス
*お名前(姓)
*種別

おすすめ記事

  1. OsiriX LITEが最近32bitから突然64bit版変更なりました。 このためOsiri…
  2. DWIBSの撮像断面は、横断像ですか?冠状断ですか? DWIBS検査を行っている技師のみなさん、D…
  3. mrifan.netの読者のみなさまこんにちは。 世話人会や、友人などの集まりをするときに、ス…
  4. DWIBSの撮像プロトコールについて、どこにあるかわかりにくいので、このページにまとめてリンクを記載…
  5. 第52回日本医学放射線学会・秋季臨床大会(中島康雄大会長)の、ザイオソフトイブニングセミナーにおいて…

プレスリリース

登録されているプレスリリースはございません。

Facebookもチェック!

話題をチェック!

  1. 2017-3-31

    頭蓋内の血管壁イメージング

    臨床的な意義  - lumenography vs 血管壁 imaging 脳血管病変の画像診断は…
  2. 2017-5-11

    ルーチン検査に“ひと味”加える 〜使い方自在、三種のASL〜

    Arterial Spin Labelling:ASLとは 虎の門病院 放射線部 福澤 圭です。皆…
  3. 2017-4-25

    ISMRM2017 (25th) プレナリーセッションで長縄慎二先生が講演

    今年のISMRMは、ハワイ開催!それだけでもテンションが上がりますが、、 、、長縄慎二…
ページ上部へ戻る