画像情報ワークアウトイニシアティブin北九州に参加して(感想)

画像情報ワークアウトイニシアティブin北九州に参加して

大阪物療大学 丹喜 信義

筆者は放射線技術系の大学に勤務しており,毎年,卒業研究生を輩出していますが,プログラミングができると,いろいろな場面で役に立つことから,学生が就職してからもコストをかけずに使うことができるプログラミング言語を探していました.

今回,画像情報ワークアウトイニシアティブ(I2WI)in北九州にて,Pythonの基礎から応用まで教えていただけるという情報をキャッチし,参加させていただきました.I2WIへの参加は鹿児島での第1回に続き,2回目です.

私がI2WIに持っている印象は”あまり周りの人に教えたくない,おいしいご飯屋さん“でしょうか.準備される先生方は本当に大変だと思うのですが,1日半という短い時間で,簡単に楽しく体験できるように企画されています.プログラミングの講習会では,初めにつまずいてしまって,後の内容についていけなくなることがありますが,このハンズオンは,講師やアシスタントの先生との距離が近く,質問がしやすいのが特徴です.ただ,隠れ家のようなお店もマスメディアで紹介されるとお客さんが殺到して,以前のように行けなくなってしまうように,受講人数が増えてくると,様々な方と出会うことができ楽しい反面,簡単な質問はしにくくなってしまうことがジレンマです.

当日の内容

今回の内容は「Python で学ぶ医用画像処理プログラミング入門~初歩、画像処理、深層学習まで~」ということで,Pythonを触ったことがない人でも,プログラミングの基礎から深層学習の応用まで体験できるようになっていました.

初めにPythonでプログラミングを行うための環境設定の確認がありました.事前準備として開発環境などのソフトウェアのインストールを行うことになっていましたが,プログラミングのための環境が,ちゃんと設定できるかが一つの関門のようです.

環境が整ったところで,Pythonの文法について説明と演習がありました.最初は,簡単な表示のコマンドから,徐々に難しくなっていき,初心者が陥りがちな注意点について教えていただきました.

続いて,Pythonを使った画像処理の演習.自分でプログラミングすると,なかなか上手く動作しませんが,演習では,既に準備いただいているプログラムを実行することで,簡単に結果を確認することができるようになっていました.短時間では,なかなか,ちゃんと動作するプログラムを作るのは難しいので,まず,動くプログラムを実行させて,結果を確認し,どういう仕組みになっているかを学ぶという順序は分かりやすいと思いました.本当に短いプログラムで,様々な画像処理ができることが驚きでした.

その後,今回の主題のひとつでもある深層学習・機械学習について,簡単に深層学習に関するレクチャーを受けた後,翌朝も含め,実際にデータ処理を体験しました.今回,実行しているプログラムは,あくまで基本的なアルゴリズムだそうですが,シンプルな分,どういう構造になっているのかが分かりやすかったです.学生時代にも機械学習の研究に関わったことがありますが,深層学習が本当に簡単に利用できるツールになったことを実感しました.

I2WIは参加するたびに多くのものを得られます.学んだ知識を習得するには,事後の研鑽が必須ですが,それは今後の課題です.また次回も参加したいと思います.

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tarorin東海大学工学部 医用生体工学科 教授

投稿者プロフィール

MRIの撮像・フィルム焼き・患者導入に従事していた経験を活かし、企・技・医の中間の立ち位置を大切にしています。モットーは研究結果を中立的に判断すること、皆で研究成果を愉しむことです。

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  1. 2019-1-12

    ペースメーカ本体(ジェネレーター)の型番だけで、MRIの安全性を判断しないでください!!

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