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BodyDWI update – Siemens 撮影枚数および開始位置の設定
- 2015/12/11
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足利赤十字病院からのメッセージ
はじめまして、足利赤十字病院 中室智之、角田文哉です。
私どもは、先日のMRIfan.net(2015年11月6日参照) に記載がありましたように、メディカルスキャニング溜池山王クリニックにて、高原先生をはじめ、メディカルスキャニング笠原さん、シーメンスの渡辺さんからDWIBSの撮像に関する貴重なアドバイスをいただきました。
これをもとに、基準となる撮像条件を作成し、2015年11月18日より全診療科から電子カルテ経由の予約運用を開始し、11月30日に最初の予約患者さんの撮像を無事に終えることが出来ました。お世話になった皆様には改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
装置はシーメン社1.5TAvant Dotを使用しております。
DWIBS撮像条件は、6mm、ギャップ0%、横断像50枚、TR=14200ms、撮像時間=3分47秒/1ステーションです。
問題発生がなければ、DWIBS撮像時間は15分、シミング等の画像調整を入れても約20分で撮像出来ます。
撮像間の感度低下を観察
運用開始したと言え、まだまだ上手く撮像出来ないことばかり・・・。下に提示したのはボランティアの画像ですが、先日も患者さんの撮影で同じように上腹部の信号が無くなる現象が発生しました。
発生する原因としてはシミングを設定する範囲、撮像するステーションの範囲などに問題があると考えられますが・・・いまのところの当院の検討課題です。
撮像間の感度低下を観察
臨床の現場では、このままでは検査終了に出来ないので、このような現象が発生した場合には思い切って・・・撮像枚数減・撮像ステーション増を行います。
ステーション数が増え、画像のつなぎ目が冠状断、特に矢状断では目立つようになりますが、画像が欠損してしまうことは回避できます。
(ボランティア画像 6mm、ギャップ0% 横断像35枚、5ステーション収集 TR=10000ms Time=2分40秒/1ステーション)
変更前にくらべ、上腹部の信号が明瞭に表示されていると思います。
ステーション数が4→5、となりますが、1 station内の撮像枚数が減るため1stationの撮像時間は減りますので、シミングを含めたDWIBS撮像時間(理論撮像時間)は約18分30秒と、3分30秒程度の増加ですみます。この結果約23分でDWIBSの撮像を終了することができます。十分に臨床の現場で使用出来る撮像方法であると思います。
下に提示した画像は、撮像枚数を減らし撮像を行ったDWIBS横断像で、上腹部における信号消失は認められず、腎臓・脾臓周囲の信号も認められ、画像の連続性は保たれています。
矢状断では、残念ですが横断像で画像を収集している影響があらわれ、画像の連続性が少し失われていると思われます。
当院では、信号が無くなる現象の発生を早く確認するために、以下のように胸部の撮像を先に行うこととしました。
まだまだ、試行錯誤の毎日ですが、自信を持って臨床画像が提供できるように精進していきたいと思います。
放射線科医 倉沢先生からのメッセージ
こんにちは。足利赤十字病院放射線診断科の倉沢です。
高原先生、シーメンスジャパンの皆様、メディカルスキャニングの皆様のご協力、当院技師たちの頑張りで11月からようやく本格稼働しました。
医局会でアナウンスしたところ、好感触が得られ、お陰様で12/10日の段階ですでに、1日1件の枠は、年内すべて満員御礼となりました。
外科、内科、泌尿器科、耳鼻科など多くの科から様々な症例が依頼されています。先日、DWIBSの本領を発揮した症例を紹介します。直腸癌術後の方で、腫瘍マーカーは上昇しているのですが、CTでは再発が指摘できない症例でした。DWIBSでは高信号の描出され、retrospectiveにCTでも再発が確認できました。PETのない当院ではCTで引っかからないと次の手段がないのが現状でした。まだまだ手探りですが、DWIBSの可能性を探っていきたいです。今後も報告します。
Chief Editor’s Comments
臨床からのリアルニーズがあるようで、大変うれしく拝読しました。また画質もかなり向上したと思います。すばらしい。
前回、撮像枚数について、50枚程度(x 6mm = 30cm)を推奨しましたが、これだとコイル端の信号落ち込みが目立つ症例があるようです。ここでは35枚に減らすことで、撮像時間は少し増えますが、実用範囲内の時間に落とし込めたようです。なおこれはAvanto 1.5Tですが、3.0Tはなかなか難しそうで、メディカルスキャニングでは現在別の方法を検討中とのこと。
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