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舌の撮影におけるガーゼの効果
- 2015/2/11
- Any Modality, 創意工夫
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背景
皆様の施設では、舌の撮影はやられていますか?癌はもとより粘液嚢腫、ガマ腫とかいろいろな精査がありますよね?当院では年に数件しかオーダーの入らない舌の撮影ですが、モーションアーチファクトに困る症例も経験しています。そこで最近数件経験した、ちょっとした工夫をご紹介します。
撮影装置1.5T Signa HDxt ver.23 コイルHNS
1)滅菌ガーゼ(以下ガーゼ)を用います。ガーゼをこのように三つ折りにします。
2)三つ折りにしたガーゼを患者さんの舌の上に置き,舌を固定します.
MRI画像で見ると青い部分がガーゼになります
この時のポイントはガーゼを口の中に全部入れずに、端の部分を前歯で噛んでいただくことです.口の大きさは個人によって違うため、患者さんによってガーゼの厚みは調整しています。
次に、ガーゼを使用しなかった場合と使用した場合の画像を提示します。
画像左はガーゼを使用しなかった場合の脂肪抑制T2強調画像、画像右はガーゼを使用した場合の脂肪抑制T2強調画像を示します。ガーゼを使用せずに撮影した画像はモーションアーチファクトによって腫瘍の輪郭がぼやっとしているのに対して,ガーゼを使用して撮影した画像はモーションアーチファクトが抑えられ、舌の病変がきれいに描出されています。
次に造影後の画像を以下に掲示します。
造影後においても、ガーゼの効果は絶大です。モーションアーチファクトが抑えられ舌の病変ははっきり描出されています.冠状断像もご覧の通りです。
Writer 紹介
横浜栄共済病院 放射線技術科 青木孝枝 石井泰貴
MRIに携わってから約2年の初心者ですが、毎日楽しく撮影しています。勉強の毎日ですが、もっとMRIについて詳しくなりたい気持ちでいっぱいです!(青木)
技師1年目の石井です。MRIの研修は今年の4月から本格始動します。先輩方の指導の下、1日でも早く1人前になれるように努力します。(石井)
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