唐津赤十字病院の立川です。
今年もITEMに参加してきました。
私はPhilipsブースを取材しましたので、報告いたします。
今年のトピックスは、『1.5Tの新装置登場、3.0Tのアップデート、心臓MRに特化した新たなアプリケーションの登場、AI再構成』でした。
本記事では、最新情報である1.5Tの新装置と心臓MRの新たなアプリケーションを中心にご紹介させていただきます。

1.5T New BlueSeal family
1.5Tでは新たにBlueSeal QE、BlueSeal XEの2台が販売開始となります。
ともに、液体ヘリウムが7リットルのヘリウムフリーマグネットが搭載されており、QEはワークフローに特化した設計となっていて、Smart Fit Coilのような軽いコイル等が搭載されるようになっています。
XEは業界最高値の非常に高いグラディエントスペックを搭載し、高い磁場均一性や安定性を実現できたことにより、負荷の強いシークエンス(広範囲のDWIBSやMRA)においても、静磁場のドリフトを最小限にでき、高画質を提供できるとのことでした。

新設計のクライオスタットによる恩恵
グラディエントコイルからの発熱がマグネットに伝わるのを抑えるための構造であるクライオスタット。
この金属量を低減し、最適化した新設計により、発生する渦電流や熱の流入を低減でき、内側のグラディエントで高いスペックを出しても外側のマグネットは安定している状態にでき、1.5Tでも3.0Tに匹敵する高分解能画像を得ることが可能になったとのことでした。

心臓MRに特化した新たなアプリケーション
・Smart Heart
AIによるプランニングがついに心臓にも適応されました。
3Dの位置合わせ画像から14段面をAIが設定してくれることにより、ワンタッチでの心臓検査が可能となります。
これにより、検査効率だけでなく、操作者間のバラつきを低減し、心臓MRの安定化や再現性の向上が期待できますね。
さらに、ご施設特有のプラン角度や特殊検査用に、断面をAIに学習させてそれを再現することも可能になっています。


・CINE Free Breathing
息止め不良の方のCINE imagingは、これまでの従来法では加算平均(Smart averaging)で対応していて、正直厳しい場合もありましたが、新しいゲーティング技術を用いることで、短時間でアーチファクトの少ない画像を提供できるとのことでした。
・Cardiac Motion Correction
今まではワークステーションで行っていた非剛体のレジストレーションの動き補正がコンソールで行えるようになりました。
T1 mapなどのMappingだけでなく、遅延造影(LGE)にも使用できるとのことで、簡便により精度の高い画像を提供できるので非常助かりますね。
・Cardiac Quant Perfusion
心筋Perfusionの定量撮像と解析技術が新たにできるようになり、定性評価のみに比べ、読影者間のバラつきの改善が期待できる技術ですね。
これにより、心臓のすべての撮像を定量化する解析が可能になりました。

ワークステーションAVW15
ゼロクリックワークフローを実現したMR Cardiac Suiteという技術。
当院でもすでに使用していますが、撮像後、ワークステーションにデータを送り、開くとすぐに解析結果が表示されます。
修正する場合もわずかな部分のみで簡単に修正可能なので、従来よりも解析の画像処理時間が大幅に短縮しました。
また、LV/RV Functionだけでなく、MappingやLGE、Perfusionなどの各撮像画像にトレースされた輪郭が引き継ぎ可能なので、とても助かっています。

さらに、通常、ECVの算出には当日の採血によるヘマトクリット値が必要ですが、当日の採血データがない場合を、皆さん一度は経験したことはあるのではないでしょうか?
Synthetic ECVという血液プール内のT1値からヘマトクリット値を推定する技術が登場しました。
Synthetic ECVは当日採決のヘマトクリット値から算出されたECVと非常に高い一致度を示したという報告もあり、当院でも非常に助かっています。

その他にも…
・3.0TでのSmartQuant Neuro 3DやMulti Nucleiの臨床応用
・SmartSpeed Preciseを用いたAll Single shot scanによる超短時間撮像や、1.0mmスライス厚の高精細画像
などが紹介されており、SmartSpeed Preciseの臨床応用の汎用性の高さや、多核種MRの臨床応用の可能性について学ぶことができました。

※これらについては、昨年、一昨年のITEM報告記事もご参照ください。
・ITEM2025レポート〜Philips編〜
・ITEM2024レポート〜Philips編〜
おわりに
今年は、昨年のSmartSpeed Preciseだけでなく、心臓MRIにおいてAIを用いて操作者間の画質の差をなくし、より多くの患者さんに良好な画像を届くように開発されたアプリケーションが印象的でした。
これならローテーターや初学者の方でも、心臓MRIを始めようとしているご施設の方でも心強い味方だと思います。
今回ご紹介した新しい装置やアプリケーション、SmartSpeed Precise、とにかく早く使ってみたいと非常にワクワクしました!
最後になりますが、大変お忙しい中にも関わらず、ご丁寧に取材対応いただきましたPhilipsの濱野様、誠にありがとうございました。
ITEMに参加出来なかった皆さんに少しでも参考になりましたら幸いです。
以上、PhilipsブースからのITEM2026レポートでした!
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