RSNA2014 その17 Philips CT〜2層検出器で常にdual energy解析可能

Philips CTの今年の目玉は、なんといっても2層検出器の搭載です。
昨年発表にはなりましたが、今年はFDAの認可がとれたので、いよいよ販売が開始となります。

CTのportofolioですが、
– ICT Elite (8cm, 256列)0.27s/rot
– ICT SP (4cm, 128例)0.27s/rot
– Ingenuity Elite (4cm, 128例)0.4s/rot
– Ingenuity Core (4cm, 64例)0.4s/rot
です。このうち最上位のものに搭載され、名称が「IQon Spectral CT」(アイコン・スペクトラルCT)と呼ばれるようです。

スクリーンショット 2014-12-04 18.52.14

2層検出器は、イスラエルでずっと開発していたもので、Yt(イットリウム)が第1層、従来型のGOSが第2層に配置されたシンチレーターです。透過性が高くないと(2層目に届かず、結果として線量がますので)実用性がないわけですが、とうとう、実用まで持ってきたとのこと。このため、従来の撮影条件とまったく同じプロトコール(パラメーター)で撮影ができるとのこと。

スクリーンショット 2014-12-04 18.52.18

画像はとても綺麗で、これは後頭蓋窩のアーチファクトが低減できる様子。

スクリーンショット 2014-12-04 19.08.34

これは金属アーチファクト抑制。非常によく見えます。

スクリーンショット 2014-12-04 19.09.07

これは仮想keVを変えた画像。造影剤を強調できます。

スクリーンショット 2014-12-04 19.08.42
スクリーンショット 2014-12-04 19.08.48

またこれは、iodine mapをfusionしたもの(下側のカラー部分)ですね。スクリーンショット 2014-12-04 19.08.54
このフィリップスの2層検出器の特徴は、1回で、同じ位置で撮影された2つのデータ、つまりエネルギーの高いもの(HE)と低いもの(LE)のraw dataを取得できることです。時間的空間的な誤差がとても少なくなるという特長があります。また、常にこの方式で撮影ができるため、事前に「dual energyとして撮影するかどうか」を決めなくても、とりあえず撮っておいて、後から「Spectral Reconstruction」をすることにより、任意の仮想keVの画像が作れるのは大きな強みでしょう。

2つの処理法があって、下側の普通の処理は、2つのraw dataから重み付けをして、120kV相当の画像を作成します。上側の処理がSpectral Reconstructionをして、下の動画に示すような、任意の仮想keVの画像を創りだすことが出来る、とのことです。Recon時間が気になりますが、いまのところ「5分ぐらい」という感じの答えで、まだ詳しくは分かりませんでした。

スクリーンショット 2014-12-04 19.18.22

では、動画で、仮想keVを変えるところをご覧ください。2つあります。

なんか、「Synthetic MRIのCT版」のような感じがしますね。これからCTもワクワクです。

 

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tarorin

tarorin東海大学工学部 医用生体工学科 教授

投稿者プロフィール

MRIの撮像・フィルム焼き・患者導入に従事していた経験を活かし、企・技・医の中間の立ち位置を大切にしています。モットーは研究結果を中立的に判断すること、皆で研究成果を愉しむことです。

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