RADっていいとも　素敵な仲間とのペンリレー (71)山下　彰

はじめに

はじめまして、九州中央病院の山下彰（やましたあきら）です。
関東中央病院の坂井香澄さんよりバトンをいただきました。
坂井さんには公立学校共済組合（都道府県の教職員や教育委員会職員による共済組合）の病院間交流で大変お世話になりました。MRI検査に真摯に向き合い一生懸命に取り組む姿がとても印象的で、私自身も刺激を受けることができ多くのことを教わりました。

技師のはじまり

私は福岡県福岡市出身で2003年に藤田保健衛生大学（現在、藤田医科大学）を卒業後、福岡市東区にある福岡和白病院に就職し、2009年より福岡市南区にある九州中央病院に勤務しています。
現在はMRI検査を担当していますが、私の診療放射線技師のキャリアは核医学検査から始まりました。胸部レントゲン写真を撮る前に、骨シンチグラフィや心筋シンチグラフィ、脳血流シンチグラフィをおこなったことを覚えています。当時は同期の技師が一般撮影やCT検査、胃透視検査と次々と従事していく中で、私だけ核医学検査のみに従事し「大丈夫かな…。」と思っていました。しかし、他のモダリティに従事するようになったときに、ついつい核医学検査ならどのような結果になるのだろうと考えていました。
そうです！私はいつの間にか核医学検査の虜になっていたのです！…　ではなく(^-^;
気が付くと他検査との関連性について考え、色々な検査結果を学ぶことに興味を持つようになっていました。
過去の経験が次のステップや他の仕事につながると感じた初めての出来事でした。
診療放射線技師のキャリアの初期で核医学検査に従事したことは大変貴重な経験であったと思います。

病院紹介

九州中央病院は福岡市南区にあり西鉄大橋駅から徒歩5分・JR竹下駅から徒歩10分程度で非常にアクセスが良い場所にあります。地域に密着した中規模病院で、救急医療・がん診療・地域医療支援に注力しています。2022年度には5500件の救急車を受け入れ、救急外来を受診する患者は年々増加傾向にあります。
MRI装置は、SIEMENS社製MAGNETOM Skyra(3.0T)とMAGNETOM Avanto(1.5T)の２台体制です。3.0T装置と1.5T装置の特徴や長所を活用できるように、日々考えながら検査をおこなっています。

私のバイブル

みなさん、漫画はお好きですか？
私はキングダムの続編とワンピースのエンディングが気になる、今日この頃です。
私が大好きな漫画は北斗の拳です。北斗の拳から「愛と友情」を学びました（笑）
漫画から学ぶことなんてあるの？と思う方もいると思いますが、漫画には共感できるストーリーや自分自身へ助言・指針となる言葉があると思います。
私が共感した言葉は、“わが生涯に一片の悔いなし”　です。これは北斗の拳で登場する主人公の強敵・ラオウの言葉です。ラオウは主人公のケンシロウに敗れ、立ったまま拳を突き上げ、この言葉を残してこの世を去ります。
結果として勝利を得ることができなかったものの、そこに至るプロセスを全力でやり尽くしたと自分で思えるからこそ、この言葉を残せたと思いました。この言葉に出会い、自分がどこまで通用するのか常に挑戦し続けたい、挑戦し続けていたことを確信できる人生でありたいと思うようになりました。

MRIへ

私はMRIのおかげで診療放射線技師として成長することができました。
疾患を学ぶにしても、装置の特性を学ぶにしても、検査運用を学ぶにしてもMRIから教えてもらいました。
いつも画像診断について課題を与えてくれ、幾多の壁となってくれました。
今後も医療はますます進歩を続けていくし、MRIも次々と新しい技術が登場していくと思います。
その進歩に取り残されないように、私自身も全力で挑戦し走り続けたいと思います。