RADっていいとも 素敵な仲間とのペンリレー (63)名定良祐

はじめに

王子会神戸循環器クリニックの大西さんよりバトンをいただきました。
神戸市立医療センター西市民病院の名定 良祐(なさだ りょうすけ)と申します。
大西さんとはMR学会などで出会い、神戸MRの沼りびとの会のメンバー(※個人的に命名)に加わる機会をいただきました。大西さんは良い画像がとれた際にホクホク顔で教えてくださるなどMR愛があふれ出ている方でとても尊敬しております。

自己紹介

私は2009年に大阪大学を卒業後、大阪大学大学院に進学し、2011年に修士号を取得しました。大学院卒業後は独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立医療センター中央市民病院にて勤め始めました。そして2024年4月より同じ系列病院の神戸市立医療センター西市民病院にて働いており、毎日様々なモダリティをローテーションしています。

MRI部門スタッフ(一番右が筆者)

昨年度まで働いていた神戸中央市民病院は、厚生労働省の全国救命救急センター評価で10年連続1位となるなど1次救急~3次救急まで365日24時間積極的に救急対応を行っている病院であり、救急、CT、脳・心臓・腹部アンギオやハイブリッドオペ室など様々な経験を積むことができました。
MRI部門は2017年に隣接していた病院との統合を皮切りにMRI装置の更新・増設が相次ぎました。MRI装置更新に際し、クエンチボタンを押せたのは良い経験でした(ほんの数秒で磁力が落ちます!)。そして、最終的には全ての装置(5台)が新しくなり、操作するメーカーも1社から3社へと増えました。この変化は一緒に働いていたスタッフにとっても、新たな操作方法・メーカー毎の用語の習得など大変だったと思います。スタッフの協力のもと、放射線診断科医師との画像カンファレンスの開催、マニュアルの整備や互いに教え合うことでうまく軌道に乗せることができたと考えています。みんなありがとう!

MRIとの出会い

私がMRIに興味を持ち始めたのは大学の学部生の頃です。
「放射線も使わず人体に(ほぼ)影響を与えず画像が撮れるのが意味わからん!」
「被ばくなく血管や動いているものを可視化できるのはすごすぎやん!」
と感じ、とりあえず色々教科書を読み漁り始めました。
特に“MRIの基本パワーテキスト”という本はMRIの原理をやさしく解説しており、初学者の私にとって理解する上で非常に助けられたバイブルだと思っています。

沼にハマる

MRIについて勉強すればするほどわからないことがありすぎて、沼にハマって溺れることが多分にあります。運よく沼から這い出ても、次の沼の深淵を感じると鳥肌がたつ思いもします。そして、溺れていると気持ち悪くなるので、誰かに助けを求めたり(職場の先生方や知り合いに聞いたり、近くの勉強会に参加したり)、何とか這い出そうと足搔いたり(実験や検討を重ねたり)、更に助けを求め彷徨い(学会発表・学会参加)続けてきました。
彷徨い続けてきたことが功を奏して?バトンを渡していただいた大西さんを始め、多くの方々と交流する機会を得ることができ、(沼から抜け出す)新たな刺激となりました。
色んな沼にハマるのも意外とおもしろいと感じている最近です。みなさんもいかがですか?

最近の挑戦:国際学会参加

ある時、検討内容について話をさせていただいた方から国際学会に出してみたらと背中を押して頂けたことから、いつかは行ってみたいとはるか遠い存在のように思っていた国際学会へ挑戦してみました。そして、2022年のISMRM&ISMRTにて、幸運にもISMRTのポスター賞を受賞することができました。しかし、当時は新型コロナウィルスの影響で現地(イギリス)への参加は叶いませんでした。それでも、経験したことがない国際学会にぜひ現地で参加してみたい!と思い、何とか再度演題を通すことができたことで、2024年5月には念願の初国際学会参加@シンガポールを果たすことができました。
初めての国際学会に単身で乗り込んだため心細かったのですが、国内外の先生方がとても気さくに交流していただけたことは私にとって大きな喜びであり、新たな刺激となりました。

ISMRT2022の賞状
初の国際学会参加 教育講演でのクイズ大会3位でした

おわりに

様々な人たちと出会い、刺激を受けながら技師を続けてこれました。これからはもう少し沼にハマっている人を引っ張れるようになりたいと思います。まだまだ未熟で分からないことも多々ありますが、今後も可能な範囲で学会参加・発表などを続けていきたいです!お気軽にお声がけいただけたら嬉しいです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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吉村 祐樹岡山済生会総合病院 放射線技術科

投稿者プロフィール

DWIとパラメータをいじることが好きです。MRIという名のテレビゲームをひたすら毎日やっている感覚です。このゲームは一生クリアできそうにありませんが、真摯にMRIに向き合っていきたいと思います。

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