磁性体物質は局所的に静磁場強度を乱し、周辺プロトンはＲＦ波に対して磁気共鳴を起こさなくなる。このために強い信号欠損域が生じ、辺縁には周波数エンコード方向に線状の高信号域を伴うことが多い。このアーチファクトの強さ及び範囲は、磁性体の大きさよりは磁性の強さに影響される。義歯、金冠、ヘアピン、脳室シャント、各種クリップ、整形外科用インプラント、血管塞栓用コイル、特殊なものとして手術器具の刃こぼれや骨用カッターの細粉などの体内磁性体がこのアーチファクトの発生源となる。 （石森 文郎）
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
おすすめ記事
-
2024/7/19
★脊椎・脊髄検査でみられるアーチファクト＜新企画＞「撮像のワンポイントアドバイス」 ★～★★★までの難易度を設定し、MRIにおける基… -
2024/6/1
★ポジショニングのポイント ～肩関節～<新企画>「撮像のワンポイントアドバイス」 ★〜★★★までの難易度を設定し、MR… -
2024/3/18
自由呼吸・非同期・非造影MRA『Radial GRE』はじめに 大分大学医学部附属病院の岩尾佳幸です。自由呼吸、非同期、非造影にて血管の撮像を行う… -
2024/6/28
★★体内金属周辺におけるDWIの脂肪抑制方法の違いが病変描出に与える影響＜新企画＞「撮像のワンポイントアドバイス」 ★～★★★までの難易度を設定し、MRIにおける基… -
2022/12/3
医師から言われてこまったオーダー（臨床画像 特別号）＼ エピソード大募集（臨床画像 特別号） ／ この度、臨床画像特別号の一部で「技…
この記事へのコメントはありません。