見どころを大紹介!〜 第5回BodyDWI研究会

8月28日(日)のBodyDWI研究会がいよいよ近づいて参りました。この日のためにこれまで、当番世話人の信澤宏先生と準備を進めて参りました。この会は、発表内容まで含めて事前に揉んでいますので、とってもエキサイティングな内容が多いのです。ぜひ皆さんお越しくださいね。でははじまりはじまり〜

[PDF] 2016.8.28第5回BodyDWI研究会プログラム縮小A4版

会費と事前登録 ・ お弁当とランチタイム懇親会

事前登録は不要ですから、自由にいらしてください!会費は1000円です。今回は、コンビニなどがやや不便ですので、先着160名様に、飲み物付きのお弁当を500円で用意しました。ぜひご利用ください(余ってしまうと会計が赤字になってしまうのでよろしくお願いします!)

なお、お弁当の時間は「ランチタイム懇親会」として、別室に移動していただき、和気藹々と食べていただきます。元の計画と異なりレストランではなく教室になったので、ちょっと動きにくいですが、そこはそれ、皆さんの持ち前の行動力でぜひいろいろと動いていただければと思います。50分間取ってあります!

会場は、昭和大学・上條講堂(旗の台駅)

会場は、今回は信澤先生のご厚意で、昭和大学の施設を使わせてもらえることになりました。階段があり、かつ2階すらある広い会場ですので、どんなにたくさんいらしてくださっても大丈夫です!スクリーンサイズは比較的フツーになりましたが、150〜300名の方には全く問題なく投影できるサイズです。場所だけご注意くださいね。旗の台駅から昭和大学付属病院に歩き、その中の臨床講堂ではなく後ろ側の上條講堂が会場です。間違えないように〜

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企業展示・特別ポスター展示

上條講堂の脇の通路には、このようなスペースがあるので、ここに企業展示がなされます。また今回は、特別ポスター展示をしていただくことになりましたので、ぜひ御覧ください。というのも、内容が必見のものだからです。

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これは、未治療の前立腺がんの骨転移のみをあつめたポスターです。未治療だとほぼ例外なく高信号を示すということがはじめて多くの症例で示されます。骨転移ガイドラインでは、たとえば造骨性骨転移は「不明瞭」といった記述も認められますが、これはむしろきわめて例外的な症例と考えられ、通常は、造骨型(石灰化を伴う)であっても高信号を示すということを示すポスターです。つまり、もしDWIで低信号(あるいは見えない)病変なら、それは「治療が奏功した」結果を見ているということが強く示唆されます。これだけまとまった未治療の転移症例は本邦初公開。ぜひご覧ください。なお、未治療の病変はきわめて少ないので、各施設でもぜひ経験の集積をお願いします。

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・前立腺がんの造骨性骨転移→石灰化 (A)
・骨転移を治療して治癒する→石灰化 (B)

となりますから、例えば前立腺がん症例で、椎体に石灰化をCTで見た場合、(A)なのか(B)なのかは区別できないことになりますね。(A)は腫瘍が増大して増悪していることを示し、(B)は治療が奏功して治っているのですから、真反対の結果ですが区別ができないのです。このポスターでは、
DWIBS高信号石灰化なし →(治療)→ DWIBS信号消失石灰化発生 という例を示すことで、良性石灰化がこのように生じるのだということをご覧頂きます。画像の組み合わせをみると感動します。

ハンズオンセッション!

夕方には、メイン会場から5つに分かれて、各企業ごとのハンズオンセッションが行われます。これは信澤先生ならではのアイデアです!総論的に話を聞いてもスキャンできませんから、具体的に「どんな風にパラメータをセットするのか」とか「どういう点に注意すべきなのか」を、企業の方から話していただきます。これは8月4日に行われた下見の様子で、暑い中、担当の皆さんに来ていただき、段取りをしていただいております。ありがとうございます!

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乳腺のDWIBS

今回は、信澤先生と、福原先生による、「どうやってDWIBSを導入したのか、どういうことが導入に問題になったのか」を話していただきます。

また、その合間には、聖マ医大ブレストセンターの印牧(かねまき)先生から、とうとう乳癌におけるDWIBSの臨床応用結果を話していただきます。昨年から用意をして、だいぶ症例が溜まってきましたが、聖マ医大は、外科医の福田護(ふくだ・まもる)先生という、乳癌の権威の先生がいらっしゃって(僕の学位論文は福田先生が指導して下さいました)、超正統派の総合画像診断をされています。そこにDWIBSが加わったのです。下の写真は、印牧先生にその結果を見せていただいている様子です。骨シンチ、CT、PETと比較してどんなふうに見えるのかということをご覧頂きますが、超弩級の内容となっているのでお楽しみに!

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なかなか聞けない、骨転移治療薬の話を泌尿器の先生に

ランチタイムが終わったら、お二人の泌尿器科の先生に、骨転移の治療薬についてのお話をいただきます。放射線科にも分かる内容でとお願いをしてありますから、ぜひぜひ、この機会にお勉強をされてください。眠くならないように、15分✕2の内容です。

ひとつめは、「ゾメタ」などに代表されるお薬で、これをどうやって使うのか、使ったら画像がどんなふうになるのかを、東京医科歯科大学の木島先生にお話いただきます。いただいたスライドはこのようなものです。勉強になりそうですね!

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ふたつめは、今回認可されたばかりの「ゾーフィゴ」という薬のことです。これはα線をだす放射能薬で、骨転移巣に届いて腫瘍を破壊するもの。この新薬の治験をなさった、横浜市立大学の上村教授にお話をいただきます。下の写真は、東海大で行った勉強会の様子です。みなさんに分かりやすくお届けします。
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cDWIに関する研究 〜 各ユーザーが競演

そのほか、Computed DWIをどんな風に活用するのかについて、「MRI創意工夫研究会」で出した宿題をこのBodyDWI研究会で報告していただきます。

  • GEユーザー(五十嵐太郎)「PI-RADSに基づく前立腺DWIにおけるcomputed DWI併用FOCUS DWIの有用性について」
  • 東芝ユーザー(松島 孝昌)「Vantage -Titan シリーズから、on consoleでcDWIが作成できるようになり、DWI撮像後に自動で作成できるようになった」話
  • シーメンスユーザー(内山祐一)「頭部におけるEPI-DWIとRESOLVEに対するcDWI」
  • フィリップスユーザー(坂井(旧姓梅崎)好永「肝左葉に対するcDWIの有用性」

といった感じでこれはバラエティに富んでおります。楽しみデスね。高原はかなりチャチャをいれましたので、当日までの皆さんの仕上がりが楽しみです!

片平先生と私からの臨床的読影的な話

「DWIBSが入るのは悪夢だ」という人がいるんですって(^^;;  そこで片平先生は、スクリーニングとしてDWIBSを用いるとこんなに良いよということを話してくださるそうです。私はいまのところ、いくつかの症例から、どんなふうに見ていくのかということをお話したいと思っております臨床的なセクションで、みなさんにはぜひ「見る目」を持っていただこうと思います!

そのほか企業からの最新情報

そのほか企業からの最新情報をいただきます。

・・・というわけで、もうてんこ盛りの一日なんです。みなさん、鼻血がでないようにしてくださいね。皆様におめにかかるのを楽しみにしております。

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tarorin東海大学工学部 医用生体工学科 教授

投稿者プロフィール

MRIの撮像・フィルム焼き・患者導入に従事していた経験を活かし、企・技・医の中間の立ち位置を大切にしています。モットーは研究結果を中立的に判断すること、皆で研究成果を愉しむことです。

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