RADっていいとも 素敵な仲間とのペンリレー (44)塚本一真

はじめに

本年度より大阪市中央区にある国家公務員共済組合連合会 大手前病院で勤務させていただいております塚本一真と申します。
まだまだ若輩ではありますが、ご一読いただけましたら幸いです。
杉本昂平氏のご紹介により、このような機会を頂きましたことをあらかじめお礼申し上げます。

杉本さんとは学生時代から交流があり、卒業後も勉強会などで交流が続いておりました。
彼は当時から優秀な学生で、現在も変わらず活躍を続けられております。
同年代に彼のような放射線技師がいるということは私にとっても非常に良い刺激であり、自然と背筋が伸び、身が引き締まる思いです。

コロナ禍で伝えるタイミングがなく、そういえば本年度より職場が変わったことを伝えておりませんでした!
驚かせてしまい大変申し訳ありませんでした!

自己紹介

1992年生まれの28歳、今年で放射線技師7年目を迎えます。
生まれは兵庫で兵庫県の高校を卒業後、川崎医療短期大学(現川崎医療福祉大学)、その後社会人大学院生として徳島大学大学院を卒業しました。

もう1年前の出来事ですが、日勤業務終了後に自家用車で往復4時間かけて大学院に通った日々が昨日のことのように思い出されます。
交通事故なく大学院を修了するという私的な隠しノルマも無事達成でき、胸をなで下ろしております。

新卒から6年間は国立病院機構に籍を置いてもらい、成人三次救急受け入れ・小児三次救急受け入れ・総合周産期医療センターなどの機能を持つ施設で勤務させていただきました。
晩年は主にMRI業務と放射線治療業務に従事しておりました。
統廃合による新設医療センターであったため全装置が当時の最新機という仕様で、はじめて触れたMRI装置はSIEMENS MAGNETOM Skyra 3.0Teslaです。

本年度からは成人2次救急受け入れ・検診センター・COVID-19中等症受け入れなどを行う当施設にて勤務させていただいております。
現在は、各モダリティをグルグル回っている最中です。
所在地は、大阪城に隣接しており屋上レストランからは四季による園内の変化を一望することができます。

新卒1年目は救急当直業務および各モダリティ業務。2年目、地方学会での発表。
3年目、全国学会での発表。4年目、国際学会での発表。5年目、社会人大学院生として入学。6年目、社会人大学院生として卒業。
そして7年目の今年は転職を迎え今に至り、来年は何に取り組もうかと逡巡する現在です。

    ↑大手前病院屋上テラスよりの眺望

MRIとの関わり

今までMRIとの関わりが他のモダリティよりも多かったのは、新人時代における出来事の影響が強いように思います。

新卒1年目の冬、多くの施設でもそうであるように日々のルーチンワークだけでなく学会発表を視野に入れて行かなければならない時期になり、その指導についてくれた先輩が磁気共鳴専門技術者だったことが最初のきっかけでした。

「ボタン押してただルーチン検査するだけなら誰でもできるやん。パラメータもテキトーで順番にカーソルを合わせるだけなら、MRI検査をするのが放射線技師である必要はない」

指導を受ける一環で何気なく普段の調子で言われた言葉でしたが、撮像原理や学術活動に苦手意識の強かった自身には「エビデンスをキチンと把握・検証して検査できるようになりましょうね」と優しく言われるよりも認識を改められた一言でした。

また最初に働かせてもらった施設では、救急領域と小児科領域のMRI検査を多く行なっておりました。
この両領域におけるMRI検査は時間的制約に加え患者状態や鎮静状態などのファクターも加わり、他のモダリティより通常検査からハードルの上がり幅が大きいように当時の自身には感じられました。

ルーチンシークエンスを撮りきれないケースも珍しくなく、とある検査で撮りきれずに終了したことがありました。
その際「全部の手は尽くしたんか?◯◯(先輩の名前)やったら撮りきれたんちゃうか」という言葉を投げかけられ、「(あー自分なりには頑張ったけどなー、、、もしかして◯◯さんやったら結果が違ったかもしれへんなー。ということは手を尽くせてないやんけ!)」とハッとしました。

放射線科医、主治医、何より患者様に少しでも多くの情報を持って帰らなければならない検査下で「もしかして」の余地を残してしまった事に強い自責の念を覚えたのを今でも記憶しています。
今さらですが、昔の自身を振り返り文字に起こすというのはなかなかに気恥ずかしいですね。

それからMRIの勉強や学術活動を行うようになり、社会人になった後ですが働きながら大学院にも行って勉強をしようと思うようになりました。
大学院での専攻テーマは「Resting State Functional MRI」で、新生児におけるDefault Mode Networkの観察比較を目的として研究しました。
他科の先生方のご協力や、他大学病院の先生方から意見を頂きたくさん助けていただきました。
自身の経験の中ではもっとも臨床的な主題であったため、非常に大変でしたがなんとか修士論文を書き終えることができました。

現在の施設は、また特色が異なるため新たにテーマを探してこれからも学術活動に取り組んでいきたいと思っています。

趣味

社会人になってから乗る機会が減ってしまいましたが、バイクに乗ることを趣味にしております。
高校卒業直後に中型自動二輪免許、附属病院での実習期間中に大型自動二輪の免許を取得しました。

昔は車種や排気量に好みがありましたが、最近では「バイクならもう全部それぞれの良さがあって全部良い」と思う全肯定派になりました。
現在所持しているのは小排気量の逆輸入車で、シーズンが来ると上司とツーリングに出かけていました。

現在引っ越して誘ってくれる人もいなくなってしまいましたので、近隣の方はぜひツーリングの際にお声がけください! 

次の方は

高松画像診断クリニックの香川福宏氏にお願いいたします。
香川さんは国立病院機構在籍時における先輩で、現在も精力的に活躍されております。
今でも私がMRIと放射線治療の二刀流にこだわるのは、この方の影響を受けている気がしております。香川先輩よろしくお願いします!

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