RADっていいとも 素敵な仲間とのペンリレー (29) 古河勇樹

題名「これから未来(さき)へ」

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東京女子医科大学 東医療センターの小島慎也さんからバトンを受けとりました東京警察病院の古河勇樹(ふるかわゆうき)と申します。何故だか、すごくハードルをあげられた気がしますが・・・。小島さんは同じ大学の先輩にあたり、研究会の懇親会で初めてお会いしました。それ以降、学会や勉強会などで会うたびに気さくに声をかけて下さって、すぐ打ち解けた記憶があります。今では色々なことを教えて頂いたり、困った時には力を貸して頂いたり、私にとって兄のような存在です。

自己紹介

1985年に福井県の鯖江市に生まれました。1期生として首都大学東京を卒業後、東京警察病院に入職しました。職場では上司や仲間に恵まれ、働きながら大学院に進学することができ、昨年前期課程を終えました。今年で技師歴は8年目です。趣味はアクアリウム(水生生物の飼育設備)とゲームです。入職した当初は、淡水フグを飼ったりしていました。一日中ゲームをしたりすることもありましたが、研究会や学会での発表が忙しくなるにつれ、趣味の時間がなくなりました。今では、家にいる時間の多くもスライド作りをしています。「仕事が趣味だね!!」と家族から言われてしまう始末です。今回、この原稿を書くにあたって無趣味人間になっていることに気づかされました。もう少し時間に余裕ができたらアクアリウムを再開したいと思います。

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MRIのきっかけ

最近、若手でMRIを頑張っている方は、学生の時からMRI専攻で卒業論文の内容が、そのまま今の研究テーマという方が多いように思います。私が学生の時はMRIとの接点もなく、研究者に憧れて、放射線医学総合研究所で放射線誘発の乳がんの研究をしていました。毎日、ラットの世話とPCR装置に明け暮れる生物工学の勉強は楽しく感じていましたが、博士研究員の大変さと周りの優秀さに怖気づき、なんとなく技師の道に進んでしまいました。入職後、MRIに触れる機会はありましたが、業務に慣れるまでは通常業務をスピーディーに問題なくこなすこと、慣れてからは困った時にパラメータをどう触るのか、ということにしか関心がない技師でした。
MRIと向き合う大きなきっかけとなったのは、新規に初心者向けユーザー会(現Tokyo Gyro Lite)を立ち上げるので、その幹事にならないかというお誘いでした。
その当時、私はまだ入職3年目の夏、MRI歴1年という経歴で、業務にやっと慣れたころの新米技師でした。当然、お断りの言葉が脳裏をよぎりましたが、当院の大先輩である吉田学誉さんに相談したところ「全面的にバックアップする」という言葉と「YES以外、口にしたらもう仕事はこない」という教えを信じ、幹事という重責を良く分かっていないままにユーザー会の立ち上げに参加しました。その後は、担当する内容をがむしゃらに勉強して、拙い講演を繰り返し、少しずつMRIと正面から向き合うようになりました。最初は無知の知を自覚するばかりで苦痛もありましたが、徐々に楽しめるようになり、MRIが好きと思えるようになりました。あのお誘いと上司の後押しがなければ、今の私はありません。本当に感謝しています。ただ、初回のユーザー会では、アクシデントがありバックアップ無しでスライドを作ることになりました。さらに本番でも上司不在で、声が終始震えていたのは良い思い出です(笑)

これからの目標

私はPHILIPS社製の装置しか使ったことがなく、使用経験は入職から現在まで現役である1.5T Achieva Nova Dual、3.0T Achieva X Quasar Dualの2台です。

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特に3.0Tは初期の装置なので、色々制限も多く苦労する場面もありますが、それが楽しみの1つだと最近は思えるようになってきました。皆様方の豊富な装置台数やさまざまなベンダー、新型の使用経験に対抗しようと、使用装置のより深い理解に努めていますが、奥が深くて先が見えません。それでも、周りの皆様に支えられながら国内の学会や講演の数を重ねることで、少しずつ成長を自覚することができ、今年は念願だったISMRMにも演題を通すことが出来ました。ISMRM全体のレベルの高さは想像以上で、自分がこれまで研究してきた心臓領域とASL MRAの研究内容のレベルが低すぎることに愕然としてしまいました。そして、自分を振り返った時に、何が専門領域でこれなら負けないというポイントが薄いことを強く痛感し、大きな壁にぶち当たった気がします。次の目標は自分の得意分野を磨くこと、古河ならこれという何かを見つけたいと思います。

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次の方は・・・

慶応義塾大学・理化学研究所の畑純一さんです。畑さんは拡散と小動物MRIの分野で大変有名な方で、多くの学会や講演で活躍されています。畑さんも同じ大学の先輩ですが、大学生の時に授業の1つであったMRI実験の先生(TA)として教えていただいたことを今でも覚えています。その後、学会後の懇親会で再会して、先生と生徒ではなく、MRIユーザー同士としてお話できているのが少し不思議です。今では、学会などで会うたびに、仲良くさせていただいていますが、研究内容や業績の差が開く一方で、ただただ憧れています。畑さんどうぞよろしくお願いいたします。

RADっていいとも

 

 

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