傾斜磁場 (けいしゃじば:gradient magnetic field)
MRIにおいてMR信号の画像化のためには、均一の静磁場に対して、ある方向に関して小さく(線形に)変化する磁場を重ね合わせて磁場強度に勾配をかけて、MR信号に位置の情報を付加している。このとき用いる磁場を(線形)傾斜磁場という。この強さによりスライス厚・FOVの大きさなどが決定される。実際は、パルス状に傾斜磁場が印加され、その波形の精度や励起される渦電流が画質に影響する。スライスの選択・位相エンコード・信号の読み出しに用いる傾斜磁場をそれぞれ、スライス選択磁場勾配・位相エンコード磁場勾配・読み出し磁場勾配とよぶことがある。単位は、単位長さあたりの磁場強度の変化量(mT/m)である。(石森文朗)
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