magnetization transfer (MT:magnetization transfer)
結合水のプロトンの磁化を飽和させ、実質臓器の信号を抑制することにより、MRAにおける微細血管のコントラストを改善する方法。蛋白質などの高分子を含んでいる水の磁気緩和は、水それ自身の緩和以外に高分子およびその周囲の水との磁化の移動を通しても起こる(cross relaxation ともいう)。高分子の中の水素原子のスペクトルの幅は非常に広く(~100kHz)、共鳴周波数が異なるRFパルスによっても磁化が変化する(off-resonance effect)。このことにより、非共鳴的なRFが印加されていると緩和時間が変化し、画像コントラストが変わる(MT-contrast)。また、MRAにおいて血流信号のバックグラウンド信号を抑制(MT-suppression)するのにも用いられている。
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