MR装置は、位置情報や信号収集のために用いられる傾斜磁場のスイッチング時に、傾斜磁場コイルの外側に位置する主磁石などの金属部分のいたるところに複雑な誘起電流を生ずる。これらの電流はそれぞれ独自の磁場を形成し、異なる速度で消失していく。渦電流が形成するこれらの磁場の影響で、傾斜磁場パルスは立ち上がり・立ち下がり部分でタイムラグを生じ、設計通りの傾斜磁場が印加されないことになり、画像の歪みなどの悪影響をもたらす。対策としては、渦電流の影響を相殺するようにあらかじめ傾斜磁場コイルから外側の磁束の漏出を防止するためのシールド型傾斜磁場コイル(SGC)の採用がある。
→うずでんりゅう
(石森文郎)
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