渦電流 (うずでんりゅう:eddy current)

MR装置は、位置情報や信号収集のために用いられる傾斜磁場のスイッチング時に、傾斜磁場コイルの外側に位置する主磁石などの金属部分のいたるところに複雑な誘起電流を生ずる。これらの電流はそれぞれ独自の磁場を形成し、異なる速度で消失していく。渦電流が形成するこれらの磁場の影響で、傾斜磁場パルスは立ち上がり・立ち下がり部分でタイムラグを生じ、設計通りの傾斜磁場が印加されないことになり、画像の歪みなどの悪影響をもたらす。対策としては、渦電流の影響を相殺するようにあらかじめ傾斜磁場コイルから外側の磁束の漏出を防止するためのシールド型傾斜磁場コイル(SGC)の採用がある。

→うずでんりゅう

(石森文郎)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

MRIfan.netからのメルマガを受け取る!

※以下ドメインメールアドレスはプロバイダのフィルタが厳しく、到達率が低下しております。
確実なメール受信の為に、GmailもしくはYahooアドレスでの登録を推奨しております。

@icloud.com @me.com @mac.com @hotmail.com

*メールアドレス
*お名前(姓)
*種別

おすすめ記事

  1. 前回の記事では、Fast 3D Wheelを用いることで、ルーチン頭部MRAがわずか2分半で撮像で…
  2. 大雄会第一病院の伊藤祐介です。今回の記事はT1強調画像の撮像法についてあらためて考えてみたいと思い…
  3. <新企画>「撮像のワンポイントアドバイス」 ★~★★★までの難易度を設定し、MRIにおける基…
  4. 今回はGyrocup2022で発表したLIPO-Only DWI(LION-DWI)というシーケン…
  5. 皆さまはじめまして。茨城県立こども病院の加藤綾華と申します。茨城県立こども病院は茨城県水戸市にある1…

プレスリリース

登録されているプレスリリースはございません。

Facebookもチェック!

話題をチェック!

  1. 2019-1-12

    ペースメーカ本体(ジェネレーター)の型番だけで、MRIの安全性を判断しないでください!!

    心臓ペースメーカの構造って? 一口に心臓ペースメーカといっても、下図に示すようにペースメーカ本体(…

年別アーカイブ

ページ上部へ戻る