saturarion (ほうわ:saturarion)
静磁場の方向(z軸のプラス方向)と、その反対方向(z軸のマイナス方向)を向く核スピンの数が同数存在して、磁化が完全に消失した状態。静磁場中の核スピンに強いRF波を印加し続けると、静磁場方向を向いた低いエネルギーレベルの核スピンは次々に励起され、これは静磁場方向とその反対方向の核スピンの数が等しくなるまで進行し、それ以降は見かけ上エネルギーの吸収は起こらなくなる。この状態が飽和である。通常のMRIにおいて90°パルスを印加した場合は、巨視的磁化ベクトルのz軸方向の成分(縦磁化)は0であるが、x-y平面上の成分(横磁化)は存在するので飽和とは異なる。(石森文朗)
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