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(Gyrocup2014受賞)頭部TOF-MRAにおける新しいREST pulseの使い方
- 2014/10/30
- Other Writers, Philips, 創意工夫
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脳血管MRAを 撮像する際、静脈の信号を抑制する為に用いていたSaturation pulse(以下REST) が、実は脳実質抑制効果を与えていた事が分かりましたのでご紹介します。
RESTで脳実質が抑制されている!
下の写真(中央)の様に、REST*を 掛けると静脈信号だけでなく、脳実質の信号も抑制されている事が分かります。写真(右)のように、MTCパルスを入れた撮影と比較するとその効果がよくわかりますね。
知らず知らずの内に、その恩恵を受けていた私達ですが、おそらくはMagnetization Transfer(MT) 効果によりこういったことが起きるのではないかと考え、このスライドにはそのように書いてみました。(*REST=フィリップスの呼び名でSATパルスのこと)
RESTを厚くするとさらに脳実質抑制
脳実質抑制効果を高めるにはどうすれば良いか?その方法はとても簡単、RESTの厚さを厚くするだけで良いのです!
撮像時間の延長が全くないのが利点で、今使っているシーケンスはそのままで、RESTを 厚くするだけです。
ダブルRESTでさらに抑制
そして更に脳実質抑制効果を高めたいと考え、RESTを2つ重ねてみると、より細い血管まで確認する事が出来ました。
ちなみにRESTをさらに増やし、3つ重ねてみると、今度は効果の向上はなく、逆に悪くなる結果となりました。
2つ重ねる時は、同じ位置でなく、10mm程度ずらすのがポイントです!
3Tでも試してもらったところ、1.5T程ではありませんが、同様の効果が得られました。
とても簡単に使えますので、ぜひ明日からの診療にお役立て下さい。
【ライター紹介】
佃 幸一郎 (NTT東日本札幌病院)
好きな仕事 良い画像を撮る事 (まだまだ未熟者ですが、情熱は負けないぞー (^^))
趣味 カラオケ (18番は松山千春です)
使用装置 Ingenia 1.5T
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